ダンジョンエンカウンターズはつまらないのか? プレイした感想と最強敵の攻略

ダンジョンエンカウンターズ

今回は、ダンジョンエンカウンターズをプレイした感想です。

 

また、今作の最強敵の攻略についても書いてあります。(ネタバレありです。)

 

ダンジョンエンカウンターズがつまらないと言われる理由

さて、このゲームを調べたところ、評価はかなり分かれていました。

ハマる人はハマるという、いわゆる「人を選ぶゲーム」というやつです。

 

肯定派すら「他人にはあまり勧めない」といった意見も見受けられました。

 

僕としても、初めてプレイした際、まったく面白いとは思いませんでした。

 

僕はRPGが好きなのですが、このゲームには僕が思うRPGの良さが全く見られなかったからです。

まず、ストーリーもなければ、キャラクター同士の会話も全くなし。

戦闘においても、スキルも戦略もほぼなし。

レベルは上がりやすいものの、キャラクターを育成する楽しさもありませんでした。

 

あるのは、埋めるだけのマップと、装備による素早さと攻撃力がものを言う殴り合いだけ。

 

序盤は、「これ、いつから面白くなるんだろう?」とよく分からないままプレイをしてみました。

 

それから数階地下に潜ったときに思いました。

 

「あ、これレトロゲームだ」と。

 

苦痛が快楽に変わる時

僕はファミコンやスーファミをちょっと遊んだことがある世代なのですが、これはほぼウィザードリィと言っても過言ではないでしょう。

 

あの不親切で、高難易度で、下手をすれば育てたキャラクターをロストするリスクがある、アレです。

もっとも、このゲームではロストはありませんが、ゲームオーバーの危険性は付きまといます。

 

それに気づいた時、人を選ぶ理由がよく分かりました。

これは、昔のゲームを分かりやすく遊びやすくするのではなく、レトロゲーにありがちな高難度や不親切さを新たな形で再現されているからです。(もちろん、UI面はしっかりされていますが。)

 

このゲームの面白さは、それに気づいてからが本番でした。

 

最近のゲームと比較すると確かにシンプル過ぎる部分が多く、つまらないところはあります。

しかし、「こういうゲーム」として見る事が出来た時、僕はその魅力に憑りつかれて行ったのです。

 

そのきっかけは、「石化」ステータスになった頃でしょうか。

通常のRPGならすぐに回復できそうなステータスですが、このゲームは一味違いました。

 

なんと、石化したキャラは重すぎるという理由で、パーティとして連れていくことが出来なくなるのです。

また、回復手段もまだ知らぬ座標を見つけなければならないのです。

 

ですので、石化になったメンバーを置き去りにし、新たなメンバーを加え、懸命に地下をくまなく探さざるを得ませんでした。

 

序盤は簡単だったはずなのに、「緊張感」が一気に高まり出しました。

そして、エンカウントを避けつつ、ついに石化回復の座標を見つけ出したときは、かなりの喜びを覚えました。

 

また、石化以外にも、急に敵が強くなったり、厄介な状態異常がオンパレードだったり、理不尽な罠にハメられたりと、プレイヤーを苦しめる要素が満載です。

 

これはそういう「苦痛」から逃れた時の「解放」を味わう事が出来ることに面白さが感じられたのです。

 

これはまさに、まだ容量が少なかったころの、不自由な要素が多かった昔のゲームのようです。

 

最近のRPGは遊びやすさはもちろん、ストーリー、シナリオ、スキル、育成、快適な戦闘、適度な難易度のダンジョンに重きが置かれているため、逆行した形になるのでしょう。

 

ダンジョンエンカウンターズの場合は、それらを排除し、「恐ろしすぎる雑魚敵」「恐ろしすぎるダンジョン」に重きが置かれているのだと感じました。

 

そして、そういう苦しみをいかに攻略出来るかというところに喜びを見出せるか否かで、評価が分かれているのだと考えられます。

 

攻略方法はさまざまで自由

とはいえ、今作は「現代」の要素も多く、苦しみ⇒解放⇒苦しみ…の連続だけではありません。

 

苦しみを一気に楽にできる手段も存在しているからです。

それは「仮想階段降り」を始めとした、ちょっとズルい攻略方法が用意されていることです。

 

メトロイドにおけるシーケンスブレイクのように、1から順番に攻略する必要がないのです。

 

例えば、仮想階段降りを使えば、敵とのエンカウントを避け、簡単に下の階に降りることが出来たりします。

 

もちろん、使うかどうかはプレイヤー次第であり、ただ闇雲に使えばいいというものではありません。

 

降りた先に何があるか分かりませんし、一気に降りても急に敵が強くなります。

後戻りするために「仮想階段上り」を使ったとしても、使用回数が決まっています。

そのため、果敢に攻めた結果、八方ふさがりになり、下手をすれば全滅することもあるのです。

 

つまり、ズルをしても、その分リスクを引き受ける必要があるわけです。

 

けれど、その分便利なアビリティが入手出来たり、強力な武器を持っている行方不明者を探し出したりとリターンも大きいものがあります。

 

これらを駆使して、苦行ゲーをいかに「楽できるか」を考え、リスクを背負って攻略する楽しさがあるのでした。

 

ですので、これはただのレトロゲーではないですし、「楽したい」という忙しい現代人の願いや、「ウラワザ」的な子供心をくすぐる素敵な要素が魅力なのです。

 

私事だと「HP満タン攻撃力倍」を早い段階で見つけられた時は、踊らされていると分かっていても喜びを禁じえませんでした。

 

また、9階、19階というように、9のつく階層ごとにワープも設定されていることも読めるので、拠点を確保してから攻略する…という方法もあります。

 

もちろん、バトルブックを見て、敵のドロップするアイテムを狙って装備を強化し、コツコツと降りていくというやり方もあるでしょう。

 

僕としては、メインキャラ全滅のリスクを避けるために、低レベルキャラを単騎で地下に潜らせていくという方法で攻略していました。

 

つまり、そうした自由なプレイが出来るように設計されているのです。

その点も個人的には高評価でした。

 

投げるポイントも多い

ただ、そんな風にワザと設計された苦痛の要素が多いだけに、それが投げるポイントにもなっているのが、このゲーム。

 

防御系のアビリティを早い段階で見つけられないと、かなり悲惨な状況にもなりえるでしょう。

また、状態異常の回復が非常に面倒だったり、落とし穴やワープ失敗による行方不明が絶望的だったりします。

 

それらをアビリティを駆使して克服することで、「強くなっていく楽しさ」を実感できればいいのですが、やり直す気力を奪う事にもなるかもしれません。

ですので、良いところと悪いところが表裏一体になっているのがこのゲームの特徴ではないかと思います。

 

僕も最初は全く面白いと思わなかったのですが、だんだん「こういうゲーム」というのが分かってくると、中毒的になっていきました。

裏ボスもクリアしましたが、さらに最下層があるかもしれないと思い、99階以降も探したりもしました。

 

ハマる人はハマるけれど、確かに人にはお勧めできない…、やってみると非常にそれがよくわかるゲームでした。

 

・・・というわけで、以上がダンジョンエンカウンターズの感想でした。

 

行方不明者 探し方のコツ

さて、ここからはゲームの攻略について2点ほど書きたいと思います。

まず、行方不明者の探し方のコツについてです。

 

このゲームではワープに失敗したり、落とし穴で下の階に着地できなかった場合、キャラクターが行方不明になってしまいます。

 

どこの階にいるかは完全にランダムです。

 

しかし、1階から99階まで総当りする必要はありません。

 

「双方向式転送装置」がある程度解放されている事と、アビリティ「不明者発見」があればなんとかなります。

 

というのも、「不明者発見」は、階段を上り下りするときも、1マスとしてカウントされます。

 

例えば、10階の「01」マスにいた時、行方不明までの距離が「8」だったとします。

9階に上った直前に「9」になれば、行方不明者から遠ざかったことを意味します。

 

逆に「7」になっていたら、近づいていることになります。

 

こうして階段の上り下りを利用して、何階にいるか識別することが出来ます。

その際、1階ずつ確認するのではなく、双方向式転送装置を使うと、作業効率は上がります。

 

では、以上を踏まえて具体的な例を挙げて説明します。

 

~ 不明者発見の例 ~

0階からスタートします。

まず「0A」を踏んで、9階にワープします。

次に9階の「02」マスまで移動します。

その際、不明者発見の数字を確認します。

階段を上り、数字が増えていれば、0~9階にはいないことが分かります。

 

再び0階へ戻り、今度は「0B」を踏み、19階にワープします。

次に19階の「02」マスまで移動します。

その際、不明者発見の数字を確認します。

階段を上り、数字が減っていれば、18階~10階にいる事が分かります。

 

こうして階段を上がる直前と上がった後の数値を比べることで、どの階にいるのかを見つけ出せる、というわけです。

ご参考までに。

 

では次に、今作最強(?)の敵の攻略についてです。

ちょっとしたネタバレも含まれるのでご注意を。

 

モルモット教授の攻略

さて、今回最強の敵、「無限」の攻略…

ではなく、それよりも大きいHP、防御を持つモルモット教授の攻略です。

無限を倒した方なら、場合によってはその勢いで勝てるかもしれません。

が、僕の場合、アドレスブレイド1本、ジャベリン1本では全然勝てませんでした。

 

というわけで、今回は「ジャベリン4本」で挑みたいと思います。

ジャベリン入手についてですが、ひたすら98階でブラックホールを狩りました。

ブラックホールはHP攻撃しかしてこないので、防具を全て外し、「防御0攻撃力倍」と「HP満タン攻撃力倍」で、ジャベリン+アドレスブレイドで狩れます。

HP攻撃を喰らったら、アビリティHP全回復をすれば安定します。

また、速度をアップする足袋か、プロミネンスブーツがあると効率アップです。

狩りにかかった時間は3時間ほど。

 

※ちなみに、1本目のジャベリンを入手するための数値問題の答えはネットで知ってしまいましたが、本編攻略まで封印していました。

が、無限がどうしても倒せなかったので、その時に解禁しました。

次は装備についてです。

 

とりあえず、「ジャベリン」と「プロミネンスブーツ」さえあれば良し。

防具は紙装備で全く問題ありません。

その理由は、モルモット教授の攻撃は強力なため、生半可な防御は簡単に吹き飛ぶからです。

防御力は「1」でもあれば、攻撃を1度は防げるので、それで十分だったり。

しかも教授はHPへの直接攻撃もしてくるので、なおさら防具は最低限でOK。

 

そして、いざ勝負・・・!!

と言いたいところですが、なぜか逃げられまくってしまう仕様。

 

アドレスブレイドでいい感じの威力が出せそうな位置にいたとしても、思うようにエンカウント出来ません。

そこで、安定した威力を出すために、ジャベリンを選んだというわけですね。

 

さて、なかなかエンカウントが出来ないまま、うろつく事数十分…。

ついにエンカウント!!

といっても、これまで3敗してるので、これで4回目です。

攻略法としては、前半後半に分かれます。

まずは前半。

敵は、防御力がある状態では「モルモットソード」という単体攻撃しか使ってきません。

ですので、序盤はこちらも攻撃しつつ「防御回復・全」を適宜入れていけば、それほど苦戦はしません。

 

問題は、敵の防御を削り切ってからの後半です。

物理だけでなく、魔法攻撃も使ったりしてきます。

ですので、余裕のある前半のうちに、保険として魔法反射を使っておきます。

そして、やっとHPダメージを入れたと思ったら、攻撃パターンに変化が。

魔法攻撃は防げますが、それよりも厄介なのが、この「塵地紗綾形黒漆剣」↓

この攻撃は、ダイレクトに味方のHPを、ランダムダメージで削られます。

ランダムの幅は、恐らく1~99999の範囲くらい?

運が悪ければ一瞬でゲームオーバーしてしまうほど、作中屈指の理不尽仕様。

ただでさえ理不尽を乗り越えてきたのに、最後の最後まで徹底している様は、逆に清々しいほど。

目には目を歯には歯を!

こちらも装備類に物を言わせて、最後の最後までごり押し。

戦略もなにもなく、あるのは純粋な暴力のみ。

最後のジャベリンくれてやるよオラ!!

勝ちました。

・・・が、戦いによって得られたものは皆無。

レアアイテムも、オメガの勲章的なものもありません。

 

1Gゲット。

ただそれだけです。

 

だが、それでいい。

 

ダンジョンエンカウンターズ まとめ

このゲームは、ラスボスや隠しボスを倒しても、淡白な「スタッフロール」が流れるのみでした。

最後の最後まで、プレイヤーを突き放してくれますね。

 

とはいえ、終わってみると、自分の中でいかに苦労したか、いかに乗り越えたか、様々な冒険が思い起こされました。

僕にとっては、最後までレトロゲームを彷彿とさせ、それ以上にスリリングのあるかなり良いゲームでした。

 

もちろん、万人受けする作品ではないでしょうが、例えば「アンリミテッドサガ」とかが楽しめた方なら行けるのではないでしょうか…?

 

というわけで、今回の記事はおしまいになります。

また別の記事でお会い出来たら幸いです。