知る人ぞ知る名作ギャルゲー「ネクストキング」。
PSアーカイブやSteamでプレイしたいと思っても、残念ながら配信されておらずDL出来ません。
パッケージ版でしか手に入らないレアゲーともいえるでしょう。
サターンや初代PSで発売されたかなり古いゲームでもありますが、かなりハマった記憶があるので語らせていただきたいと思います。
Contents
きっかけはリンダキューブ
筆者はギャルゲーには詳しくなかったのですが、一時期、クリエイターである桝田省治氏の携わったゲームにのめり込んだ時期がありました。
天外魔境1,2、俺の屍を越えてゆけ、リンダキューブ(アゲイン)など、かなりの衝撃的で斬新なゲームの数々。
その流れで「ネクストキング」というギャルゲーを手がけられた事を知り興味を持ったのです。
当時は割とプレミアがついていて中古価格4000円位で購入してみたところ、予想以上の面白さだったのでした。
また、桝田氏によるリンダ及びネクストキングの制作秘話も公開されているので、かなり貴重な資料かと思われます。
(参照:http://www.alfasystem.net/a_m/column/index.html)
古いサイトですが、クリエイターの手記は非常に興味深いものがあります。
コンセプトは愛の奪い合い
ネクストキングの面白さは、ギャルゲーという枠を超えているところにあります。
実際はサイコロを使って対戦するボードゲームであり、プレイヤー間での攻撃も可能というドカポンを彷彿とさせるシステム。
この手のボドゲのゴールは「資産(お金)」である事がほとんどですが、なんと今作は「女の子をいかにものにするか」が問われるのです。
王様になるために女の子たちから多く投票してもらった方が勝ち、という極めて斬新かつ、男の本能を刺激しまくり。
そのためギャルゲー的な攻略ではなく「いかに自分が優位に立ちライバルを倒すか」に重点が置かれているのです。
4人の中の王子の1人となって他のライバルを出し抜き「蹴落してでも愛を奪い取る!」というコンセプトのもとなので、闘争心も掻き立てられます。
たとえ負けてたとしても、気にいった女の子と結ばれればOKという、試合に負けても勝負に勝ったというノリになれるのもグッドポイント。
ちなみに桝田氏によれば「テーブルトーク風対戦RPG」との事ですが、対戦できる友達がいればもっと面白かったんだろうなぁ…というのが悔やまれます。
(シナリオを追う場合なら1人プレイ前提となっているので、それについては満足できる内容となっています。)
結婚という明確なゴール
多くの投票を集めて王様になるというのも1つのゴールですが、それよりも目当ての子と結婚できるか否かという事の方がもっと大事だったりします。
好感度を上げると投票はしてくれるものの、結婚できるかどうかは別なのです。
ヒロインの要求を蔑ろにしたり、叶えられなければ普通にプロポーズが失敗します。
「投票してくれたのになんでフラれるの???」という絶望感を味わえたのは、本当にいい経験となりました。
そのおかげで女心への理解を深められたといっても過言ではありません。
結婚とは自己中心では成就せず、やはり「相手に寄り添うこと」が大事であるという事を、このゲームから学ばせていただきました。
ヒロインたちの攻略が楽しい!
メインとなるヒロイン数は総勢12人。
それぞれキャラが立っているうえ、バックグラウンドもしっかりしています。
毎週1人のヒロインをデート(冒険)に誘ってイベントをこなすことで、親密さや、キャラクターがどんどん深堀されていく仕組みです。
シナリオやボリュームも多く、達成感や満足感は半端ありません。
特定のプレゼントを入手したり、期間限定イベントをこなさないと攻略は難しいのですが、基本的に「女の子が求めることに応える」というのがポイント。
難しい選択肢を選ぶ必要はないのですが、1度の機会を逃すと失敗することも多々あります。
だからこそ、1つのダイスを振るだけでも結構気合がこもり、一喜一憂するボドケもなかなかないでしょう。
一応、リセット&ロード可能ですけど、それはそれで結構手間がかかります。
なので、目当ての子が誘えなかったり、ライバルに負けた時の悔しさといったらありません。
1週目ではコツがなかなか掴みづらく、好感度も上げられず告白してもフラれてしまうという辛酸を味わったプレイヤーはたくさんいたのではないでしょうか?
初見での攻略は難しいですが、システムをある程度理した2週目からは、アイテムを駆使した無双状態でクリアできると思います。
攻略サイトもあまりないのですが、なくてもたぶん攻略可能かと。
(今更やっている人がいるかは不明ですけどね…。)
ゆるい雰囲気ながらも毒のある展開もいい
女性陣の癖が強い事もさることながら、苦みや毒のある言い回しやキャラクターも刺激的です。
この辺は天外やリンダ、俺しかにも多々見られたので、さすがは桝田氏といったところでしょうか。
世界観としては「女にモテる奴が偉い」というかなり緩い雰囲気ではあるものの、どこかに闇が潜んでいるのが非常に良いアクセントとなっています。
すべてのヒロインのイベントを総合するとかなり長く楽しめる上、シリアスもギャグも併せ持つ非常に懐深い内容となっているのです。
最後の結婚シーンは本当に心にジーンとくるセリフを言ってくれるヒロインたちに思わず涙も…。
結局、全キャラの結婚シーンを見るという背徳的な事をしながら、しっかりと感動を味わう事となりました。
(ちなみに、筆者のお気に入りはカモミールちゃんです。隙自語)
ライバルを蹴落とした時は爽快すぎる!
このゲームの楽しいところは、女の子のイベントだけではなく「ライバルを蹴落とす」という最高の「優越感」が味わえることにもあります。
他の王子と同じマスに止まった時に「バトル」が始まり、サイコロの出目で相手のHPを0にした方が勝ちとなるのです。
アイテムを使用すればサイコロの数を増やして圧勝する事も可能。
ライバルに勝つと、相手の好感度を下げ、さらにアイテムも奪うことが出来るという大きなリターンが得られます。
しかも、負けたライバルは振出しまで戻されるというオマケつき。
1回の勝負で大きな差をつけることが出来るというわけです。
ここで勝った時の爽快感は半端なく、現実では味わえない優越感もまた病みつきになってしまう要素でしょう。
しかも自分の連れているヒロインの好感度も上がるため、肯定感や達成感も得られ「合法」として行えるのも最高。
現実でやればドン引きですが、ゲームでしか味わえない快楽がここにはあるのです。
プレイヤーの心理を本当に付いてくる素晴らしいゲームです。
がんばって!というメインテーマも最高
OPテーマである「がんばって!」という音楽も最高の要素の1つ。
ゲームの内容に沿っている歌詞も良く、令和の現在でも普通に通用するポップスだと思います。
今でもたまに聞きますが、そのたびにヒロインたちの事やゲーム体験を思い出してしまいます。
まさか、ここまで思い入れのあるゲームになるとは思いませんでした。
場所によってはカラオケにも収録されているので、ネクストキングを愛するみなさまもぜひ歌ってみては?
リメイクや続編を望んでいます!
唯一残念なのは、ゲームアーカイブもなく、続編やリメイクも出ていないことです。
今風のUIにして遊びやすさを改善すれば、絶対に面白いゲームだと思っています。
キャラクターデザインは多少時代は感じるものの、普通にヒロインたちも魅力があって可愛いですからね。
一般的なギャルゲーというものはよく分かりませんが、ギャルゲーを知らなくても楽しめる作品であるという事も素晴らしいです。
どちらかといえばRPG調ではあるものの、昨今の「ボードゲームブーム」に乗っかれば世にもっと広められる気もします。
オンライン対戦も気軽にできる時代なので、今の時代こそネクストキングのようなゲームがあってもいいのではないでしょうか。
今では「草食系男子」というのも死語になりましたし、そろそろ「恋愛に積極的になる」という風潮になっても良い頃合いのはずです。
若干ポリコレにも該当しそうではありますが、バニーガーデンが出せるならばネクストキングもいけるんじゃないですかね。
たとえ可能性は0%だとしても、ファンとして続編やリメイクを今後も待ち続けているという所存です。
余談:恋はバランス たとえばK君の多忙な一日
余談ですが、ネクストキングに似たゲームとして「恋はバランス たとえばK君の多忙な一日」という作品があるようです。
これは名家に生まれた4人の息子が次期当主への資格を得るため「ナンパ」によって多くの女性の心を掴む、という内容らしいです。
かなりネクストキングと類似している上、これもまたボードゲームとの事。
しかも、発売元はかの有名な「スクウェア」なのです。
「ぜひともプレイしてみたい!」と思っても実はこれ「サテラビュー」という幻のSFC用のゲームなんですよね。
フリマサイトでもほとんどお目に掛れないほどの超激レアゲームと言っても良いでしょう。
筆者もずっとプレイしたいと思っていますが、残念ながら購入には一生至れないと思われます。
ちなみに「恋はバランス」の発売日は1996年で、ネクストキングの発売日は1997年。
奇しくも同時期に同じようなゲームが出るのって、偶然ってすごいです。
というわけで、以上余談でした。