テイカーな友人とは付き合うな! 関わり方のアドバイス

テイカー

今回は、僕が以前付き合っていた「テイカー気質の友達」との関係の例と、同じように悩める方へのアドバイスを書かせていただきます。

そもそもテイカー気質って何?

そもそもテイカーとは「他人から何をしてもらえるか」と考え、自分の利益を優先させる人です。

僕の友人の場合だと「常に多くの見返りを期待している」タイプでした。

友人は、僕に対してそこそこ親切であり、色んな情報を共有してくれたり、相談事がしあえる仲でした。

なので当初、僕は彼を「ギバー」だと思っていました。

ところが、友人は「自分の方が負担が大きい」と感じたとたんに不機嫌になるのです。

大して欲しくない情報をくれたり、ちょっとした相談事だったとしても「せっかくしてあげたのに」という雰囲気を醸し出すのです。

つまり「親切をしてあげているんだから、絶対に報酬をよこせ!」というスタンスの「ギバーのふりをしたテイカー」だったというわけです。

僕としても、その雰囲気を察して「彼の期待に応えられるように頑張らなければ」と常にプレッシャーを感じるようになっていったのです。

見返り前提という関係

一応、その友人についても少しだけ触れておきます。

最初に僕が友人と出会ったきっかけは「ブログ仲間」としてでした。

たまたまブロガーの会合なるものに参加して、そこで出会った友人と意気投合したのです。

ブロガーとは基本的に孤独な作業の連続なので、同じ仲間が出来たのは本当に嬉しく思っていました。

なので、僕としては、友人としてただ一緒に話すだけでも楽しかったのです。

しかし、友人からしてみれば「一緒に話すだけ」では不十分だったようです。

徐々に関係が深くになるにつれ、「せっかく自分が時間を割いているんだから、もっと実になる情報をよこせ」というオーラを露骨に出すようになっていったのです。

彼はいわゆる「意識高い系」な性格だったのでしょう。

僕としては、特に考えず楽しく過ごしていましたが、彼が「見返りを常に期待しているテイカー」という事に気づいてからは、関係が辛いものとなりました。

ギバーには2種類いる

そんな風に友人をテイカー呼ばわりする僕の立場も明らかにしておきましょう。

一応、自分では「ギバー」でいたつもりなのですが、そこには罠がありました。

というのも、実は「ギバー」には2種類あるのです。

1つは「他者思考的ギバー」。

これは建設的なギバーであり、幸せや成功に一番近い型と言われています。(詳しくは後述します。)

もう1つは「自己犠牲ギバー」。

これは全く健全ではなく「搾取される側」の気質なのです。

そして、当時の僕はこの「自己犠牲ギバー」に該当していたのです。

自己犠牲ギバーとは何か?

自己犠牲ギバーとは、その名の通り「自分を犠牲にしてその都度相手に与えるタイプ」の事です。

僕は友人が求めるものや、良かれと思ったことをどんどん発信していきました。

もちろん、友人からも何らかの情報を交換してくれたため、一見すると持ちつ持たれつという友好的な関係です。

しかし「毎回何かしら有益な事を与えなければならない」というプレッシャーは常にありました。

時には自分の時間を割いてまで、調べ物や相手のブログの校正や感想を提供することも当たり前です。

せっかくできた貴重な友人なので、機嫌を損ねないようにかなりの気を使っていたのです。

そのため、実際は歪な関係であり、それを続けた結果どうなったでしょうか?

ものすごく疲れました。

自分を犠牲にしてまで、なぜ友人を優先してしまうのかという疑問に、日々苛まれ続けていたのです。

そして、自分がどんどん不幸になっていくことを感じ、今後の関係に不安を覚えました。

また、当時は自己犠牲ギバーという言葉を知らず、「テイカーになりたくないけど、ギバーにもなりきれない自分」に本気で悩んでいたのです。

そこで、何とかしなければいけないと思った僕はこう考えました。

「いっそのこと、とことん彼に親切をしまくってみよう」と。

つまり、僕は友人と同じく「テイカーになったら、彼を責めずに済むのではないか?」という間違った解決策を取ってしまったのです。

テイカーという考え方は辛い

僕は彼に率先して親切にするようになりましたが、ちゃんとした見返りがあったかと言えば、そんなことはありませんでした。

友人はあくまで自分の利益を期待するだけであり、僕に対するお礼は十分ではなかったのです。

つまり、テイカー友人にあれこれ便宜を図ったところで、自分はただ「尽くすだけ」で終わり、何の成果も得ることは出来ないのです。

そもそも、見返りを期待して親切にしたところで、必ず欲しいものが返ってくるわけがありません。

そして、テイカー×テイカー同士だと、余計に疲弊する事が分かり、これ以上関係を続けても傷つくだけだと思いました。

しかも、いちいち友人関係にテイカーだのギバーなどと考えるだけで気分が悪くなり、その時点でもはや「友人」ではなくなったのです。

それに気づいた僕は彼とやんわり関係を断つようにしました。

辛いならば、いっそのこと距離を取った方がお互いの楽になるのではないかと思ったからです。

ところが、関係を断つ際にもちょっとしたトラブルが起こってしまったのです。

テイカー友人と関係がこじれたきっかけ

ある日、友人と電話で会話をしていた時の事でした。

その電話の際、彼の方からとある頼み事をしてきました。

しかし、疲れていた僕はその頼み事を断ることにしたのです。

すると、友人はいきなり語気を荒げ始め、やがてはブチ切れながらこう言いました。

「いつも親切にしてるんだから、これくらいしてくれてもいいでしょ!」

「だいたい、いつも付き合ってあげてるのは俺の方なのに、なんで頼みごとを断れるの?」

そんな暴言を吐かれ、僕は耳を疑うほどショックを受けました。

僕としては常に期待に応えられるように努力してきたつもりです。

しかも、「お互い楽しく会話できている」という横の関係があると思い込んでいました。

しかし、それこそが僕の大きな勘違いであり、見て見ぬふりをしてきたところでした。

友人は「自分があくまでも優位」であることや、「今まで親切にしてあげた」などという上から目線で語ってきたのです。

「いつも付き合ってあげた」という言い方もヒドく、僕がこれまでにしてきたことは「なかったこと」にされてしまったようです。

僕からすれば「対等で楽しい友人関係」という幻想を抱いていましたが、彼からすれば「上下関係」でしかなかったのです。

実際、友人は僕より3歳上なのですが、ここにきて先輩風を吹かされたのが、本当にショックでした。

一緒にいてお互い楽しかったことは決して嘘ではないと信じたいですが、根底にあったのは価値観や立場の違いだったというわけです。

謝罪はされたけれど関係は壊れた

その後、僕の言い分もちゃんと話した上で、彼も多少の納得してくれ、謝罪はされることになりました。

もちろん、僕としても頼み事を断ったことは悪かったと改めて謝罪したものの、1回断っただけでここまで怒られるのは未だに理不尽だと思っています。

お互い謝ってまた仲良くしましょうとはなりましたが、それはあくまで表面上の話です。

後日、僕は勇気を出して彼のテイカー気質に触れようとして、1通のLineを送ることにしました。

「僕は毎回あなたの期待に応えることはできませんし、今後見返りを要求されるようであれば、この関係は絶ちませんか?」と。

しかし、僕のメッセージが既読になることはなかったのです。

結局僕は「下」に見られていたらしく、歯向かったことで用済みとなってしまったというのが、今回のオチです。

残念ながら、僕の最後のメッセージは彼に届くことはありませんでした。
(なので、このブログで匿名で書くことにしましたけど。)

ただ、大きな教訓になったことが2つあるので、テイカーとの関わり方について書きたいと思います。

テイカーとは付き合ってはいけない

今回の件で学んだ事の1つは「テイカーとは付き合ってはいけない」と言う事です。

仕事などで仕方なく付き合わなければいけない事もあるでしょうが、プライベートでは本当に関わらない方がいいです。

自分の利益ばかり優先させる人と付き合っても、搾取されることが目に見えています。

それに、恩着せがましい面もあり「○○してあげたのに」などと言って頼みごとを断りづらい雰囲気を作ってくるのも厄介です。

そこでもし断ると怒られたり無視されるという、理不尽すぎる対応を取られてしまいます。

そういう人間と関わっても辛い思いをするだけでなので、なるべく逃げた方がいいです。

とはいえ、中には「嫌われなくない」という気持ちがあって、なかなか逃げる事が出来ないという方もいらっしゃるかもしれません。

けれど、テイカーに怯えて暮らす事よりは、いっそのこと関係を断った方がよほど楽になると思います。

また、関係を絶たずに「話し合えば分かり合える」というのも幻想です。

他人の性格や考え方はそうそう変わる事はないので、それこそ期待しない方が良いのです。

ましてやテイカーは「下」と判断した人間の言う事など、耳も貸してくれないのですから。

それに、友人関係の中で「ギブアンドテイク」などという言葉を持ち出せば、それはただの「ビジネス」でしかありません。

そもそも「見返りを求める前提の親切」なんてするくらいだったら、最初からしない方がマシなのです。

他者思考的ギバーという考え方

またもう1つ学んだ事は、「人間関係をよくするにはどうすれば良いのか」というテーマについてです。

僕はギバーやテイカーの在り方について、改めて調べてみることにしました。

そこでヒントとなったのが、先ほどにも触れた「他者思考的ギバー」という考え方です。

これが大変参考になったため、「自己犠牲ギバー」との違いについて、解説していきます。

他者思考的ギバーとは

他者思考的ギバーとは「目的意識をもって、お互いにとってより良いゴールを目指すために与える」という考え方です。

つまり、相手の顔色をうかがって「ギブ」をするのではなく、相手との将来を見据えるという「投資」のようなものです。

僕はこの考え方がものすごくしっくりきました。

例えば、僕と先ほどの友人との関係は「お互いの将来のため」とは言い難いものでした。

「貴重な友人」だと僕が勝手に思い込んでいて「関係を壊したくない」とか「嫌われたくない」という目先の利益だけを考えていたのです。

それが大きな間違いの元であり「その場しのぎ」での付き合いを優先しているだけでは、関係が長続きするわけがありません。

一方、「他者思考的ギバー」ならば、「将来に投資する価値があるのか?」という視点で物事を考えることができます。

もしも今付き合っている人間が「テイカー」だった場合、その将来は「搾取」や「上下関係」であり、そこに投資する価値はないという判別がつくのです。

その一方で「今後一緒にいてみたい」と判断できるならば、関係性を築く価値が生まれるでしょう。

そして、長期的なリターンを得ることが出来れば御の字です。

もちろん、失敗する事だってありますし、未来の事なんて分かりません。

それでも「投資」しなければ先には進めないのです。

仮に失敗しても自己責任であり、それはそれで学びがあるという「自己完結」をする事が出来ます。

失敗した原因を深堀し「次はこうしよう」と反省すればいいのですから。

そして僕はこの「投資的」な考え方を人間関係に持ち込むようにしたのです。

もちろん、投資してきたものは無駄になるリスクもありますが、それもまた経験にすればいいのです。

このブログも、そうした経験の一環として書いています。

ギブしたい相手を選ぶ事が大切

将来のためにならず、お互い苦しむような関係ならば、そもそもギブする必要がないことは、今回の件で痛いほど学ぶことが出来ました。

そもそも「上下関係を求める相手」と対等な関係を築けるわけがないですからね。

しかも、自分の持っている資源(お金や時間や能力)は有限であり、ギブをするにも限界があるのです。

「限られた資源をどう使うのか?」と問われたとき、間違っても「無駄な人付き合い」に使う必要はありません。

確かに、友人との付き合いは楽しい事も多かったですが、それ以上に辛い事が多ければ、その関係はおしまいにしたっていいのです。

それよりも今のチームや家族など、自分と関わる人にとって「共通のゴール」を意識し、お互いが目的に向かって行ける関係こそが理想なのだと、今の僕は思っています。

もちろん、必ずしも目的が一致するわけではないので、そういう人と無理に合わせて付き合う必要はありません。

最後に ケンカ別れした友人に思う事

最後になりますが、テイカーだとかギバーとか書きましたけど、必ずしも線引きがハッキリしているというわけではないと思います。

僕自身にもテイカーの気質だったり、ギバーの気質もあると思います。

友人だって、100%テイカーだったかといえば、そうではなかったかもしれません。

見返りを求められるのは辛かったですが、人のために何かをしようとしたという気持ちはあったかもしれないのですから。

そう考えると、お互いマッチャーだった可能性もありますけど、重要なのは明確な区分ではありません。

大事なのは「お互いの考え方の方向性」であり、方向性が違う人と無理して仲良くする必要はないという事です。

それに、結果的に関係は壊れたので、関係を打ち切って正解だったのだと思います。

投資でいうところの「損切り」という手法も、人間関係で役に立つ考え方になると思います。

何を大切にするかと言う事

大切なものにも優先順位があります。

現在、僕は友人関係に投資する余裕はほとんどなくなりました。

けれど、僕は面倒な友人関係に悩むよりも、目の前で共に頑張っている家族の方が遥かに大切だと思っています。

もし、僕と同じように「テイカーの友人」に悩む方がいるのであれば、「もっと自分が大切にしたい人」の方に集中できるようにした方がいいのではないでしょうか。

いわゆる「推し活」でも何でもよくて、それで幸せになるならば、それもまた理想の生き方なのかもしれません。

「テイカー」「自己犠牲ギバー」は不幸になることは身をもって体験しましたし、今回はあまり触れなかった「マッチャー」という考え方もあります。

いずれにせよ、自分がしっくりくる考え方を目指すことが何よりではないかと思います。

無理して他人の考えに合わせようとしても辛くなるだけです。

そうではなく、「自分と考え方の方向性が合う人」と優先して付き合えるのがベストではないでしょうか。

というわけで、今回のお話はおしまいです。

今回の参考サイト: