中国企業「POP MART」から発売されている「ラブブ(Labubu)」がSNSを中心に急激に話題を集めています。
しかし、これは自然発生的なブームではなく、ステルスマーケティング(以下ステマ)ではないか」との疑いも根強いです。
具体的な投稿やインフルエンサーの関わりを例に、ステマ疑惑の根拠を検証していきましょう。
ラブブが流行した理由について
ラブブは中国発祥のキャラクターであり、本場では人気を博していたようです。
2010年代から中国でブームになっていた「ブラインドボックス」という一種のガチャ的な販売方法により、人気は爆発したとされています。
参照:【ラブブとは?】Labubuの歴史・魅力・ビジネスモデルと今後の展望を徹底解説
世界的にラブブが大流行したきっかけは、K-POPグループBLACKPINKのリサ氏にあるようです。
ラブブをファッション雑貨として身に付けている投稿をした事が話題となりました。
フォロワー数1億人を誇る規模の大きさから、模倣・拡散につながったと見て取れるでしょう。
参照:BLACKPINKリサが愛する、生意気【ラブブ(labubu)】が世界を席巻中
果たしてこれが案件だったことは定かではありません。
しかし、有名人による投稿は憧れを生み、それを真似する事によって波及するという構図はステマ的戦略でよく見られます。
また、米コスメ企業e.l.f.(エルフ)は、TikTokクリエイターのヘジェス氏と協力し、同ブランドの売れ筋商品を紹介する「GRWM」動画を投稿しています。
参照:ラブブ 人形がマーケティングを席巻 単なるおもちゃの枠を超えた理由
ラブブのコスプレをする事で、宣伝にも一役買っているというわけです。
人気同士がコラボする事で、相乗効果を生むというビジネスですね。
日本国内でも、インスタでは芸能人やインフルエンサーによるハッシュタグ拡散(#Labubu)も多数投稿されています。(2025年9月時点で180万件を超える程)
意図的であるかは不明ですが、これだけの拡散がある事は事実であり、ラブブ及びへの売上に貢献している事は間違いないでしょう。
販売が抽選形式である希少性の演出や、当選確率が低いことを売りにしたりする限定商法も、購買意欲を煽るマーケティングの手法です。
よって、ラブブの人気拡大にはマーケティング戦略が強く関与していることは確かです。
ただし、「全てがステマ」であると断定するために必要な証拠があるわけではありません。
ラブブ人気は「自然発生的要素」と「仕掛けられた要素」が混在しており、ステマ的な側面は無視できませんが、全面的なステマとは言えない段階です。
ステマにどう向き合うか?
では、ステマかどうかわからない商品の場合、どう向き合っていけばよいのでしょうか?
- 投稿を見る際には「広告/提供/PR」といった表記があるかをチェックする
特にインフルエンサー投稿やブランドコラボ投稿では、これらの表記があるかどうかで透明性が判断できます。 - 投稿に不自然さがないかをチェックする
商品の発売直後に同じような投稿やハッシュタグがあると、意図的に拡散されている可能性が高い。 - 報道や記事を鵜呑みにしない事
「セレブが使っているから人気」「Z世代に流行っている」という報道はありますが、それがすべてではありません。 - 法律やガイドラインを知ること
日本では景品表示法等でステマに関する規制が強まりつつあります。
表記義務など遵守すべきルールが守られているかを監視しましょう。
トレンドの衰退について
ラブブは爆発的に流行したとされていますが、その分衰退するのも早いようです。
発売元の「POP MART」の株価は、2025年9月8日に香港市場で一時9%急落し、最高値から4分の3まで減少したとの事。
参照:「ラブブ」人気失速、ポップマート株下落-時価総額2兆円弱吹き飛ぶ
しかも、中国国内では「バブル」がはじけ、転売ヤーが損失を被る事例が出てきています。
投資目的でグッズを買っていた人もいたようですが、以前プレミア価格のついたものも再販時には価格を下げているとの事。
参照:ミニ「ラブブ」再販プレミアム、ピーク時から24%下落-投機熱に陰り
その人気に陰りが見えている事は明白です。
本当に良いと思われるキャラクターは愛され続ける限りずっと残ると思います。
一方、ただの流行でしかなかった場合、一瞬のうちに消費されて消えていくだけの運命にあるのでしょう。
日本での知名度はそこまでではないと思うので、ラブブなんて知らないままブームが去っていく気はしますけどね。
「Kawaii」の発信地である日本では、多分その路線では失敗するため「呪いの人形」という妙な売り込み方になってるのが少々滑稽にみえます。
決してラブブの生みの親であるKasing Lung氏を悪くいっているわけではなく、あくまで無理やり宣伝される事への言及です。
SNS上での評価
インスタでは映えやトレンドを追う人が多いため、ラブブの写真は多数見られます。
一方、Xではファンもいるものの、ごり押しやステマに感じて嫌悪感を抱く人も一定数いらっしゃったようです。
ちなみに日本メディアが一斉にステマし始めたのが今年の6月あたりで、その頃にはもう失速の気配は見えてたんだよね。
— uehara (@reonmaru0887) September 16, 2025
で、在庫大量に抱えそうだからと目を付けられたのが日本だったんだけどキャラクタービジネス天国の日本ではこんな糞みたいなデザインのラブブが流行るわけもなく…w
急に出て来て無理矢理流行らそうとしたからなぁ…
— ゆ🐈⬛🐈⬛ぐ (@yuzgre1224) September 16, 2025
ちいかわみたいにじわじわ人気が出て〜とかじゃないもん。
インフルエンサーにPRしてもらっただけのハリボテ人気なんて冷めるの早いに決まってるわ。
ステマではなかったとしても、「ステマっぽく見える」という印象を与える時点で失敗と言えるでしょう。
ラブブについて おわりに
さて、ラブブの人気ブームには、意図的に仕掛けられたマーケティング手法が使われており、その中にはステマの疑いが持たれてもおかしくないものはあります。
特に、ファッション雑貨のように扱う有名人の投稿は、さも流行を自然発生させていると錯覚させる典型的な戦略でしょう。
しかし、現時点では「案件としての投稿」の真偽については、具体的に明らかに出来ないため「ステマである」と決めつけは出来ません。
仮にステマ出なかった場合でも、安易に流行というだけで飛びつく必要はないと思われます。
本当に良いものかどうか、可愛いかどうかを判断するのは他人ではなく、自分自身に他ならないのですから。
もちろんマーケティングや宣伝自体は悪いことではありません。
問題なのは人気のあるかどうか分からないものを、権力や金の力でごり押しし、さも「優れている」ように見せかける事なのです。
一応、商品とか見ても、「何が人気か分からないデザイン」であり、日本人向けではなさそうですからね。
僕は正直好みではないので、貰っても嬉しくはないです。
とはいえ、可愛いかどうかは主観の問題なので、これ以上とやかくは言いません。
というわけで今回は以上です。
また別の記事でお会いできると嬉しいです。
























