ジョジョリオン(8部)のラスボスが強すぎる!?正体や目的を徹底解説

ジョジョリオン ラスボスの考察

今回はジョジョの奇妙な冒険第8部「ジョジョリオン」におけるラスボスの解説をします。

その正体や、目的、そして圧倒的な強さを持つスタンドの秘密とは!?

以降、ネタバレありなので、未読の方はご注意ください。

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正体は岩人間の「○○」

ラスボスとして登場するのは、岩人間の「透龍(とおる)」です。

彼こそがジョジョリオンにおけるラスボスです。

初登場シーンは20巻であり、「康穂の元カレで現・医学生」として登場しました。

彼のスタンドである「ワンダー・オブ・U」は特殊な遠隔自動操縦型であり、「TG大学病院院長・明負悟」の姿で一般人にも認識する事が出来ます。

当初は「明負悟」がラスボスだというミスリードがなされましたが、「実は透龍こそがスタンドの本体だったんだ!!」という種明かしとして描かれることになりました。

スタンド能力の強さについて

「ワンダー・オブ・U」は歴代ラスボスの中でも最強ともいわれるほどです。

その能力は「追跡したものに対して、あらゆる災厄を振りまく」という凶悪なもの。

具体的な行動ではなく、「追跡するという意思」を持った時点で能力は発動します。

つまり、彼を倒さなければならないのに、倒しに行く事すら許されないという、ジレンマを抱えることになるのです。

バイツァ・ダストにも似た「どうやって勝つんだ」というレベルに、ぶっ壊れている性能といえるでしょう。

ジョジョリオンは「呪い」がテーマであり、「この世の理不尽」と向き合わざるを得ないという、まさに最後を飾るに相応しいスタンド能力です。

ラスボス戦は常に緊迫感があり、「追う事」に特化した康穂までもピンチになり、仲間である豆銑さんも死闘の末敗れてしまいます。

手に汗を握る展開に加え、強大な敵を一体どうやって倒すのかという絶望感を味わうことになるのです。

ラスボスの目的は不老不死の独占!?

ラスボス「透龍」の目的は「新ロカカカ」という死を超越する果実を手中に収める事です。

定助たちのような人間ではなく「岩人間」が独占する事で、間接的に世の中を支配するという構図となりえるのです。

とはいえ、彼は大きな野心を燃やすわけでもなく、常に冷淡な態度を崩しません。

その理由は、岩人間は表立った行動はせず、あくまで人間社会に寄生する事が生物としての生き方だからでしょう。

つまり、この世を支配する力はあっても「人間を支配できず、むしろ依存しないと生きていけない」という弱さこそが最大の特徴なのです。

言動に覇気がなく、どこか諦観した表情に見えるのは、生物としての弱さを自覚しているからなのかもしれません。

また、「強い力を持ちながら、実は静かに生きたい」というのは4部の吉良吉影に近い発想と言えるでしょう。

ラスボスの「目的がしょぼい」と言われる理由

そんな透龍ですが、一部では「ぽっと出」と言われたり、「目的がしょぼい」と言って、過小評価されることもしばしば見られます。

その原因は「ロカカカで金儲しか頭にない」とか、「無事がなにより」という、かなり保守的なスタンスのせいかもしれません。

また、最初の登場シーンではただのモブキャラにも見える上、明負悟の方がインパクトも大きかったりします。
(実際に定助と対峙して戦うのは透龍ではなく、明負悟です。)

さらに下世話な会話の内容や、スタンド名の元ネタであるプレスリーの「The Wonder of You」をノリノリで聴いたりと、ネタっぽい言動ばかり。

そして、彼が直接戦う描写は一切ないのです。

それもそのはずで、「自分からスタンドで攻撃できない」という欠点があるため、透龍のする事は「待つこと」と「見てるだけ」でしかありません。

その結果「ラスボス」としての威厳を損なっている要因かと思われます。

しかし、新ロカカカによって「生命の在り方を覆す」という恐ろしい事を平然とやってのけている事を考えれば、ラスボスとして相応しい脅威を持っている事に変わりないでしょう。

歴代ラスボスとの『因縁』を比較

また、圧倒的な強さの割に透龍があまり話題にならないのは、定助との因縁がそこまで深く描かれていない事も要因かもしれません。

第一部からのディオとの因縁に始まり、「主人公が宿敵を倒す理由」があるからこそ、これまでの物語は盛り上がりを見せました。

しかし、ジョジョリオンの場合、定助にとっては「透龍の脅威を止める」という大義よりも、「新ロカカカを取り戻してホリーを救う事」が目的となっています。

つまり、定助にとって透龍は宿敵というよりも、ただの降りかかる火の粉のように見えてしまうわけです。
(実際、定助が戦うのは透龍本体というよりも、災厄そのものが相手ですからね。)

もちろん、ホリーに人体実験を施したのが透龍を始めとした岩人間なので、因果関係としては成立します。

しかし、当初は「明負悟」がラスボスのように描かれた事で、そちらの因果関係の方が強調されてしまっているのです。

後に透龍が真のボスだと明かされますが、明負悟との因縁の方が深かったので、ラスボス感が薄れたのではないかと思われます。

しかも、直接的には吉良との因縁であり、定助はあくまで自分のアイデンティティのために、吉良たちの思いを引き継いだに過ぎないのです。

これまでにない「新しいタイプのラスボス」

では、改めて「透龍」の魅力は何だったのかを見ていきましょう。

透龍は目的、能力、因縁など、これまでのラスボスとは明らかな異質さを感じます。

最も異質なのは「人間ではない事」にあるのではないでしょうか。

4部吉良もそうですが、DIOやディアボロには「人間っぽさ」があったからこそ受け入れる余地があったのです。

一方、人間とは異なる思想や生態である岩人間に対して、共感できるようなことはほとんどありません。

そもそも岩人間とは、カーズのような「柱の男」に当たる存在です。

カーズの場合は「生物の頂点に立つ」という分かりやすい目的があったため、「倒すべき敵」として容易に認定できます。

しかし、透龍はトップに立つことは望まないうえ、あくまで「人間社会がベース」なのです。

その点は4部吉良と共通しますが、決定的に違うのは、「岩人間という宿命を背負い、その生物としての生き方を全うしている事」です。

そのため、歴代ボスとの比較はおろか、その尺度を測れないからこそ異質さを感じるのではないかと。

つまり、透龍の最大の魅力と特徴は「これまでのジョジョに全くいなかった新しいタイプのラスボス」である事に尽きるのです。

そんな奇妙で受け入れがたい存在だからこそ、最後で人間のような「思い出」という感傷を見せるシーンが引き立つのです。

定助はラスボスをどうやって倒したのか?

では、そもそも強大な能力を持った透龍(ワンダー・オブ・U)はどうやって倒されたのでしょうか?

それは定助のスタンドから出現する「シャボン玉」に鍵がありました。

このシャボン玉は実は2種類存在し、見える物と、「見えないモノ」があったのです。

なぜ見えないのかというと、「一本の線が超高速回転している」からです。

しかもこの線は「無限ゼロ」に近い程細いため、「ほぼ”無”による回転」なのです。

(回転しているという「現象だけ」が起こっているという表現が正しいかもしれません。)

存在しているけど存在していない、というこの世の摂理から外れた能力であり、「攻撃という概念すらない」からこそ、ワンダー・オブ・Uの能力を無効化できるのです。

ただし、定助自身も「見えないシャボン玉」を視る事は出来ず、コントロールは不可能。

しかし、康穂のスタンドペイズリー・パーク(PP)は、自分や他人を行くべき方向や場所に導く能力

このPPの能力によって、「見えないシャボン玉」は定助と康穂のスマホを介して透龍へと直撃。

定助の力だけでは透龍に当てる事は出来ませんでしたが、康穂との協力によって、透龍にトドメを刺す事が出来たのです。

そして、この「見えないシャボン玉」は「S&W GO Beyond(ソフト&ウェット ゴービヨンド)」と名付けられました。

災厄、困難、呪い、そうしたあらゆる不条理を「乗り越えていける」という本作最大のテーマとカタルシスがここにあったのです。

定助のスタンドについて

定助の「ゴービヨンド」もご都合主義という批判も見られますが、これはこじ付けで生まれたものでは決してありません。

実際、中盤の敵アーバン・ゲリラ戦後に豆銑が、定助のシャボン玉が「1本の線が高速回転している事」に気づくという描写はなされていたのです。

また「回転」というテーマは前作SBRにおける、ジョニィ・ジョースター、そしてジャイロの遺したものと同様の技術。

それが時を経て「定助」へと受け継がれる事になったのです。

さらに言えば、シャボン玉と言えば第2部のシーザーであり、ジャイロの本名もまた「シーザー」である事を考えれば、シリーズの長きに渡る繋がりを感じられます。

そして8部における吉良吉影も家族や友達思いの熱い男として生まれ変わり、ジョースターの血脈へと融合されたことも能力開花のきっかけとなっているのです。

空条仗世文のシャボン玉の能力と、吉良吉影のスタンドの融合によって生まれた、「爆発的な回転」がゴービヨンドに繋がるため、これまでの過程が集約された美しいラストと言って良いでしょう。

「ジョジョの奇妙な冒険」が築いてきた未来への遺産は、形を変えても続いていくことが、「言葉ではなく心で理解」できます。

ラスボスについて 最後に

ジョジョリオンは最初のミステリー展開から、透龍との戦いに至るまでは、複雑な経緯を辿ります。

しかし、物語のテーマとして「呪い」を様々な角度から提示し、余韻を残しつつも希望の持てる最終回までが描かれているのです。

そいう言う意味では一貫性があり、多少の矛盾は合っても完成度の高い高品質の漫画であることを実感します。

かなりネタバレしてしまいましたが、完結した今なら一気読みできるので未読の方はぜひ本編を読んでいただきたいです。

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次回、ジョジョリオンラストシーンについて語る

次回はジョジョリオン、ラストシーンで気になった点を深掘りしました。

色々な感想や意見が渦巻いた作品かもしれませんが、ラストは問答無用で「最高」だと思います。

ジョジョリオン ラストの考察
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