「人生ゲーム for Nintendo Switch」をプレイした感想です。
個人的には「微妙」というのが今回の評価です。
その辺の理由について述べていきます。
人生初の「人生ゲーム」をプレイした感想
さて、今回は僕の人生で初めて「人生ゲーム」をプレイしましたが…。
残念ながら、2回だけプレイして飽きました。
(“メインモード”と、”ボードゲームそのまま”を、各1回ずつ。)
僕は似たボードゲームとして、「モノポリー」「いたスト」「桃鉄」のプレイ経験があります。
僕は上記の3つのゲームは大好きです。
しかし、本作を例えるならば「貧乏神」や「赤マス」の存在しない桃鉄、という感じです。
さらに言えば、モノポリーのような駆け引きもなく、いたストのような株を使った戦略性も皆無です。
トラブルにほとんど見舞われることもなく、すぐに億万長者。
カードのおかげで恋愛や結婚も簡単で、相手に困る事がありません。
子供も3人産まれ、順風満帆な人生で終わりました。
作業的にサイコロを振り、作業的に選択肢を選ぶだけで、あっという間におしまいです。
一応、妻とも対戦のつもりでプレイしたのですが、彼女もまた億万長者となり、子供もいて、めでたしめでたし、という感じです。
「で、これ対戦ゲームとして成り立っているの?」と言われれば、対戦要素は皆無でした。
「競争」ではなく「みんなで仲良くゴール」というのがこのゲームの趣旨のようです。
ですので、対戦を期待していた僕にとっては、あまり面白いゲームではなかったです。
最終的な資産による勝ち負けはあれど、五十歩百歩というところで、勝っても特に嬉しくありませんでした。
ゲーム寿命の短さ
もう1つの不満点としては、ゲームとしての寿命の短さが挙げられます。
残念ながら、繰り返して遊ぼうと思える要素がありませんでした。
まずはターン数とマップが固定である事。
そのせいで1プレイ辺り最大で2時間弱しかなく、遊び方に工夫がありません。
マップの選択もできず、ほぼラッキーマスばかりの一本道で、カードの種類も少ないです。
誰がやっても同じような結末になるであろう事が分かります。
唯一の選ぶ自由がある職業は、一応種類は多いけれど、だからと言って差が大きくなるわけではないようです。
(もし職業に格差があったらそれはそれでゲームバランスが崩壊しますが。)
イベント内容も別に笑えるとか面白いとかではなく、その職業でありそうな「無難」な事の連続。
結局どれも一緒にしか思えず、「次はあの職業でやってみたい」などとは思いませんでした。
能力も大抵は狙い通りで順調に上がるので、育成の楽しみもなし。
赤ちゃん~学生時代も遊べますが、申し訳程度のボリュームです。
(わざわざ「子どもだけモード」なんてものもありますが、これで遊ぶ意味がよく分かりません。)
さらにお金をいくら稼いでも、使い道は家を買うくらいで、張り合いがありません。
そうして大量の金を稼いだ後にクリアしても、「もう終わり?」という拍子抜けといった所です。
ひたすら「忖度」と「接待プレイ」でご機嫌取りをされたようなゲームなので、なんとも言えないラストでした。
欲を言えば、マップのパターンを増やしたり、マイナスマスが増えたり、資産形成に戦略性を持たせたりとか、何らかの楽しみ方のバリエーションが欲しかったです。
もしかするとマップの追加なんかは、後々のアプデによるかもしれませんが、現時点では不明です。
なので、現状のままならば1~2回程度遊べれば十分、という感じです。
(それでいて定価約6000円というのはかなり割高という印象。そのために”オリジナル版の人生ゲーム”が収録されているのかもしれません。)
「人生ゲーム」がおすすめの層
というわけで、まったく刺激のないゲームでしたが、全否定するわけではありません。
良かった点がないわけではないので、それも書いておきます。
空想や理想に思いが馳せられる事
人生をテーマにしているだけあって、職業や恋愛の選択肢が多いのは楽しかったです。
「もしかしたら、自分もそういう道があったかもしれない…」なんていう妄想も出来ます。
さらにお金も手に入り、子供にも恵まれ、職業的な地位を得て、病気も全くしない…。
そんな理想的な人生に思いを馳せられたので、気分的には明るくなります。
そういうポジティブな感情になる事は出来たので、虚無ゲーではなかったです。
子供とも一緒に遊べる
また、友達や家族とも平和に遊べるのもいい所でしょうか。
2人以上ならコミュニケーションツールにもなりえます。
ワイワイ話しながら平和に楽しみたい、という場合にはこのゲームは貴重な機会になるかもしれません。
実力がまったく関係ないので、大人は小さいお子様とも一緒に遊ぶ事が可能です。
出目による運でしかないので、大人も手加減する必要がなく、対等にプレイする事ができると思われます。
桃鉄と違って相手を邪魔する事もないので、険悪なムードになる事もないでしょう。
・・・そんなところです。
総評:良くも悪くもスゴロクである
さて、僕個人の総評としましては「初見なら楽しめるけれど、2回目からはもういいや」というゲームでした。
思い返せば、昔は僕もアナログのすごろくゲームを楽しんだ記憶はありますが、1度遊べば当分の間は押し入れの奥でした。
本作も同様で、せっかく令和のゲームとして出てきてくれたのに、やはりスゴロクはスゴロクでしかないようです。
しかも、本作は「無難」「順調」が軸になっていたため、起伏のないスゴロクという感じです。
せめてPS時代の人生ゲームのように、ギャグ要素が多ければ面白そうだったのですが…。(プレイ動画しか見たことないですが。)
とまあ色々書きましたが、面白くなりそうな要素はあるため、惜しいゲームだとは思うのです。
もう少しマップを拡大or分岐を増やしたりとか、イベントのバリエーションを増やすとか、季節の要素を入れるとか、買えるアイテムを増やすとか、マイナスイベントがもっとあったりとか・・・、もう少し攻めてもよかったんじゃないかと。
けれど、それが出来なかった理由は過去の事(KOTY)が影響しているからなのでしょうかね。
その結果、攻めるよりも守りに入るゲームとなり、結果的に「クソゲーとは言わないけど、面白みがないゲーム」となってしまったのではないかと勝手に解釈しております。
ちなみにKOTYの詳細はコチラです。(外部リンク)
しかし、過去にクソゲーという不名誉を与えられながらも、あえて人生ゲームを再び世に出すというチャレンジ精神は素晴らしい事だと思います。
なので、今後アプデや新作が出た際は、もっと違った楽しみ方が出来ると嬉しいです。
というわけで今回は以上になります。