冬野梅子先生の漫画「復讐が足りない」のネタバレ感想です。
復讐が足りない あらすじとネタバレ
渋谷区にある社員20名ほどのホワイトIT企業が舞台。
そこで働く主人公・復田は3社目の転職を経てようやく正社員となる。
復田は仕事や日常で嫌な事があった時、暴力を振るうという妄想をする事で、その苛立ちを発散していた。
もし自分が絶対につかまらず、絶対勝てるならば妄想では済まなかったかもしれない。
そんな復田が職場でたびたび苛立ちを覚えていたのは先輩の北広の存在だ。
彼はプライベートのSNSでは良き夫、良き父としての写真を投稿している。
しかし、復田を「お前」呼ばわりしたり、ナチュラルに見下していたりと、態度に問題があった。
話してみると意外と楽しい所もあるが、一筋縄ではいかなそうだたった。
そんなある時、急に退社する事となった同僚・鈴木から最後に話を持ち掛けられる。
なんでも、復田の知らないところで社員たちによる「性的暴行」が行われていたというのだ。
被害者となったのは雰囲気の明るくノリが良かった女性社員・真中。
職場の華という存在だったが、真中も仕事を突然やめてしまったのだった。
退職した理由が、まさか性被害という事にショックを受ける復田。
しかも、その加害者が「北広」であると告げられる事となる。
身近な人が性加害者なんて、にわかには信じられない。
もし本当だとしても、何事にもなかったように日常に溶け込む事なんて許されるのだろうか…?
復讐が足りない2話 擁護される北原
北広は言動に自分勝手さがあるものの、会社ではなぜか許されてしまうキャラクターをしている。
例えば、会議中に仕事の進捗が遅い事を社長から咎められると、「やれやれ」という態度を取ったり、しまには逆切れしたり。
すぐ怒る性格でほとんど我慢しようとしないのに、その点に関してはお咎めなし。
また3分間スピーチの内容は、通常は仕事がテーマなのだが、全く関係のない叔父の死という話をしてしまったり。
それに対しても咎められるどころか、部長や社長が感動してしまう始末…。
しかも、北広が性加害者という噂は、会社の全員が知っている「公然の秘密」だという。
ところが、北広よりも被害者の「真中さんに非がある」という論調であり、社長や部長までもが北広の味方をしているのだった。
加えて、部長との内密の話だったはずなのに、独断で社長に報告されてしまったりと、被害者をあまりにも軽んじられている事が分かる。
しまいには、「真中さん自身に不倫や恋愛感情があったんだから仕方ない」と、復田も納得してしまう。
ところが、真中さん本人が現れて涙ながらに全否定。
果たして真中さんの身に起きた事とは…?
復讐が足りない 3話
真中さんは北原と不倫もしていなければ恋愛感情もなかった。
それなのに周りの勝手な憶測を聞かされ、過呼吸になるほどの苦しんでしまう。
詳しい事実は聞けないまま介抱した後、翌日になればいつも通り職場でイライラする生活が待っていた。
そんなある時、元同僚である山ちゃんと飲みに出かけ、職場での性被害の話を始める復田。
感情移入した山ちゃんは「ひどいよ、可愛そうだよ」と涙を流し、復田も事の大きさを改めて実感していく。
しかし、会社の面々はまるで理解しておらず、軽い話として流そうするばかり。
北広に至っては、自分のやったことをまるで悪いとすら感じていない様子。
怒っても仕方ないし、会社の人に期待しても仕方がない。
そう思いながらも、事なかれ主義という体質にイライラを募らせていく復田。
目の前の優柔不断で自称中立という言い訳を始める「寺田」に対し、怒りを口にし始めていく。
復讐が足りないを読んでみた感想
コミックデイズを見ていた時、日刊ランキング1位になっていたため、思わず読んでしまいました。
第1話が配信されてから、すでに多くの反響を呼んでいるようです。
タイトル通り復讐劇になるかもしれませんが、この絵柄ではあまり残酷そうな表現はなさそうに見えるのですが…。
どのような展開になるか、期待して待ちたいと思います。
また、作者である冬野先生はまじめな会社員 (1)という作品が有名のようです。
こちらは会社員恋愛を軸にしたスローライフという感じです。
すでに完結済みであり「このマンガがすごい!2023」オンナ編で第3位に選ばれるなど話題になった作品のようですね。
興味がある方はぜひ⇒まじめな会社員 (1)