ドラゴンボールDAIMAを最終回まで視聴した感想です。
鳥山先生ご存命時に制作が発表され、DBの完全新作が見れることにファンは大きな期待をした事でしょう。
ところが、残念ながら「つまらないと言われる理由」の方がやや目立つというアニメとなってしまいました…。
これから視聴してみたい方や、僕と同じような感想を抱いた方への共有となれば幸いです。
記事の後半からは最終話までのネタバレも含みますので、これから見る予定の方はご注意ください。
DAIMAとはどんな物語?
そもそもDAIMAはどんな物語なのか、簡単にあらすじを紹介します。
DAIMAで描かれるのは、原作ドラゴンボールでの「魔人ブウ編」の続きという位置づけです。
かつてブウによって倒された暗黒魔界の王「ダーブラ」。
その後継者として「ゴマー」という魔人が新たな魔界の王となる場面から物語はスタートします。
魔王となったゴマーはその地位を確立するために、まずは脅威となる力を排除しようと考えるのです。
特に警戒したのは孫悟空・ベジータを始としたサイヤ人であり、地球で起きた魔神ブウとの戦いを通してその存在を知る事となりました。
さらに「ドラゴンボール」の存在を知ったゴマーは、彼らを子供にする事で弱体化を企みます。
また、デンデを連れ去ることで地球のドラゴンボールを封じると共に、人質として利用する事を考えます。
それを知った悟空たちは、デンデを奪還して元の姿に戻るために、魔王ゴマーの元へ赴く事に。
そして大魔界から来たという謎の青年・グロリオと協力し、大冒険が始まる…というストーリーです。
設定だけなら普通に面白い
原作者による魔神ブウ編の正当な「続き」として描かれる事には、ファンとして嬉しい以外何物でもありません。
42巻で完結したDBの、43巻目に当たる作品と言っても過言ではないからです。
(DB超は時間軸から考えて、数年後のパラレル作品という感じ)
それに、元々のテーマであった「冒険活劇」という、ある意味原点回帰なのも興味を引くところでありました。
ただ強い敵と戦うのではなく、未知の世界への冒険という設定を考えれば、普通に面白そうなんですよね。
ただ、そうした期待を持ちながら見ていたのですが、途中からダレてしまい、苦痛を覚える展開もしばしば…。
その理由について述べていきます。
DAIMAはなぜつまらなかったのか?
DAIMAはなぜ「つまらなかった」のかを改めて整理すると、以下の4つの要素にまとめられました。
- ストーリーのテンポが遅い
- 続きを見たいという意欲が沸きにくい
- 悟空の精神面が退化しすぎ
- 強敵の登場が遅すぎる
具体的に1つずつ見ていきます。
①ストーリーのテンポが遅い?
DAIMAがつまらなかった理由の1つは、テンポの遅さにあると思います。
今作は20話で完結ですが、もう少し縮めても良かったのではないかと思う点もチラホラ。
例えば、移動方法がスムーズではない事が挙げられます。
DBの移動方法は基本的に舞空術なのですが、今作はほぼ「飛行機」が主な移動手段です。
とはいえ、飛行機トラブルが多く、窃盗や不時着ばかりで思うように先に進みません。
収容人数も抑えられ、1機ではせいぜい4人。
そのため、ベジータたちとの合流までがとにかく長いのです。
しかも、ベジータパートでも同じような飛行機トラブルに見舞われるので、引き伸ばし感も否めませんでした。
また、目的が遠回りになってしまったことも挙げられます。
今作の目的はシンプルに「デンデを助ける事」なので、直接大魔王「ゴマー」の元へ向かえば済む話でありました。
しかし「デンデが殺されてしまう可能性」が仄めかされ、急遽「大魔界のDB集め」という目的へと変わります。
そのために遠回りなルートとなるのですが、「DB集めはゴマーを倒した後でもいいんじゃない?」と思ってしまいました。
またDAIMA界のDBはタマガミという強力な敵が守っているという設定。
なので、悟空としては「タマガミと戦いたいだけ」というワガママな理由なのもいただけません。(もちろん、悟空らしいと言えばらしいですし、グロリオの策略でもあるのですが…)
それ抜きにしても10話以内に縮めても良かったのではないかと思いますし、何なら1本の映画でできた内容なのではないかと思います。
DB超の映画「ブロリー」や「スーパーヒーロー」はテンポもよく、見所もあって感動できたのですが、DAIMAもコンパクトにまとめれば普通に面白かったはずです。
DAIMAのメインストーリー自体はつまらないわけではないのですが、何度も似たようなトラブルのくだりが煩しい印象となりました。
タマガミ戦も見た目的にもあんまり変わり映えしないですし。
②次回への引きが弱い
また、アニメや漫画でもそうですが「早く続きが見たい!」という次回への引きが結構重要だったりします。
けれど、DAIMAにおいてはあまり「次の展開への期待感」があまり持てませんでした。
そもそも、元凶であるゴマーが小物で弱そうだからです。
側近のデゲスもギャグ寄りであり、脅威は全く感じませんでした。
それを上回る強敵出現の気配もなく、不安や危機感を大きく煽られるわけでもありません。
ブウに続く新たな魔人が創造されたにも関わらず、それらも強敵に相応しくないというね。
大ピンチを迎えたり、とんでもない強敵がいてこそ「一体どうやって切り抜けるのか」という点は、視聴者が一番期待しているところではないでしょうか。
つまり、どこに期待していいのかという大事なポイントが曖昧だったのも結構痛かったと思います。
③悟空の精神面も幼な過ぎる?
今作では、ゴマーによって子供の姿にされた悟空達が大魔界を冒険します。
けれど、それはあくまで肉体の話であり、精神面は大人のまま…のはずでした。
しかし、子供の姿に引っ張られたせいか、悟空の言動までもがかなり退化して幼児化しまったのもガッカリポイント。
他キャラの精神面はあまり変わっていなのに、なぜ悟空だけ中身も子供っぽくなってしまったのでしょうか?
原作の初登場時は12歳(自称14歳)でしたが、それよりも幼い言動がかなり目立つように感じます。
元々大人だったとは思えないほどで、精神まで弱体化してしまったのかと疑うほどです。
(ブウ編では30代~40代くらいのはず。)
悟空に対して割とクレバーで合理主義なイメージを持っていると、感情移入がし辛くなり、少々疲れてしまう所もありました。
ただ、戦闘シーンはひたすらにカッコいいので、そのギャップを狙うという意味ではよかったのかもしれません。
④強敵の登場が遅すぎる
バトルシーンはアクションが激しくて見ていて楽しいです。
特に、如意棒を使った戦い方のクオリティが高いため、見所の1つと言っていいでしょう。
ただ、雑魚敵を圧倒したり、中ボスのタマガミもそれほど強くはなく「どうせ勝てるでしょ」くらいの気持ちでしか見られませんでした。
その一方で、巨大モンスターとか巨人とかには驚いてばかりで倒せなかったりするので、強さのバランスが良く分かりません。
しかも、ベジータたちとの合流後、ゴマーの部下の光線銃に苦戦するのも謎だったり。
最初は「子供の姿でもやっぱり強い!」と煽っておいて、最後の方で「子供だから弱くなった」を言い訳にする展開は若干モヤモヤ感も…。
そしてやっと全力のバトルが見れるのは、最後の最後のゴマー戦だけでした。
最終戦においては、これまでの集大成と言う事もあり、非常に満足できる内容だったと思います。
ただ、その激しいバトルを求める場合、17話までずっと我慢しないといけないというのは結構シンドイかもしれません…。
DAIMAの見所について
さて、つまらないと思われる点も書き出しましたが、見所もちゃんとあるので、その辺についても書いていきます。
が、ここからはネタバレになるので、ご自身の目で確かめたい方はアニメをぜひ視聴してみてください。
最終戦で魅せるDBの真骨頂
DAIMAは最後まで見て良かったと思ったのは、やはり最終戦です。
これまでスパイ役だったグロリオくんが良い意味で裏切ったり、魔人クウやドゥーも味方になり、DBらしい共闘が描かれています。
その際、悟空達が大人に戻って本来の力を取り戻した時の頼もしさも良かったです。
悟空は基本1人で戦いたがりますが、難敵に対しては戦力を分析して共闘するあたり、やはりクレバーな面を持ち合わせてくれました。
さらに悟空の「スーパーサイヤ人4」の姿がアニメで再び登場するのは往年のファンなら嬉しいシーンかと。
それでいて、1人の圧倒的な力ではなくて、最後は意外なキャラが活躍するというのもやはりDBらしさというか。
(ただ、くっつき虫なるアイテムが出てきたのに、フュージョンが1度もなかったのは少々残念。)
DBの世界がさらに深堀される!
戦闘シーンだけでなく、DBの世界がさらに深堀りされるのもファンならより嬉しいポイント。
原作ではダーブラが「暗黒魔界の王」という気になる単語で呼ばれていたのにスルーされていたので、長年の謎だったのです。
今回はその点が深堀りされ、「大魔界」というこれまでの宇宙とはちょっと違う世界が広がっていたので、DBのストーリーは無限に広げられるのだと感服するばかり。
また、魔神ブウや界王神の出生など、これまで触れられなかった謎が明かされるのは見所だと言えるでしょう。
そして最終戦にてベジータとブルマの関係も垣間見えるのですが、仲睦まじすぎて笑ってしまいます。
キャラクターの魅力
新キャラクターは敵も味方も魅力があったと思います。
敵はどこか憎めなくて愛嬌もあって「根は悪い奴じゃない」というタイプのキャラがほとんどです。
DB超のストーリーはシリアス路線でしたが、DAIMAはユルいので気軽に視聴する事が出来ました。
味方で言えば、序盤から登場したグロリオくんの安定感が良かったです。
怪しい立ち位置でありながらも、渋いボイスで皆を引っ張る頼れる存在でした。
最後は悟空達との旅を思い出しながら、アリンスを裏切るシーンはDAIMAの中でも名シーンだと思います。
グロリオは絶対味方になるのは分かるのですが、彼の純粋さが好きでした。
魔人クウも最初は恐ろしい存在になるかと思いきや、とんでもなくコミカルというギャップに拍子抜けしつつも、最後には好きになってしまうという恐ろしいキャラクターでした。
こうした個性的なキャラクターが活躍する姿が見れたのは満足です。
温かすぎるラストシーン
最後のシーンはまさに大団円そのもの。
平和と優しさにあふれていて感動を覚えました。
DBにおける敵キャラクターはなんだかんだ「仲間入り」するという展開が熱いのです。
悪役だったとしても、なぜか和解したり共闘したりコミカルであったりと、ちゃんと心がしっかり描かれているのです。
そういう優しさがDAIMAでも溢れていたので、やはりDBワールドもとい鳥山先生の世界は本当に良いものだなと思います。
ついつい「つまらない」だの書いてしまいましたが、僕はDAIMAを最後まで視聴させていただけて、本当に感謝しています。
(あくまで欲を言えば「もう少し短くても良かった」というだけなんです。)
鳥山先生、ありがとうございました
さて色々書きましたが、本当に言いたい事は一つだけです。
鳥山明先生、DBという素晴らしい作品をありがとうございました。
DAIMAは面白い、つまらない云々を抜きに、ドラゴンボールという偉大な1つの作品です。
鳥山先生の新作がもう見れないというのが本当に悲しいです。
学生時代に初めて読んで以来、今でもドラゴンボールは大好きな作品です。
「ドラゴンボール超」がアニメで放送された時は毎週楽しみにしていました。
「超」のコミックも読んでいましたが、25巻以降はもう読めないのでしょうか…。
「○作劇場」、「COWA」、「サンドランド」も拝読しましたが、先生の作品の根底にはギャグがあり平和であり、温かみがあり、読んでいてとにかく楽しいのです。
Dr.スランプに登場するキャラクターたちのニコニコ笑顔も本当に素敵なのです。
DAIMAの最終話では、新たな魔界の王が決まった時のシーンにも、同様の優しさが溢れていました。
大オチもまさかのギャグで思わず笑ってしまうと同時に、もう新作が見れない事がただただ悲しかったです。
僕はただの凡人の一般ファンでしかないのでおこがましいのですが、DBという作品に出会えて本当に良かったです。
今回はつまらないという面に焦点を当ててしまいましたが、DAIMAという作品のコンセプトを理解した上で、改めて視聴したいと思います。


















