ガンガンONLINEで連載中の漫画「もいもん(作者:築 先生)」。
ポケモンすぎる設定ながらも、モンスターに脅かされる人間との戦いという、弱肉強食でシビアな世界観が描かれています。
3巻まで読んでみた感想のまとめです。

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もいもんのあらすじ
現代社会に突如現れたモンスターによって、人類の文明が滅ぼされた後の未来の世界。
生き残った人類はモンスターを調教する事により、主従関係を築くことに成功。
モンスターと共存し、彼らを戦わせる娯楽も生まれる等、しぶとく生き延びていくのでした。
しかし、最近では野生モイモンが狂暴化しているらしく、町が滅ぼされることもあると言います。
モイモン研究の第一人者であるエンドーも被害者の1人であり、研究所ごとカルラの里へと避難。
カルラの民は弱肉強食の中で生きる戦闘民族であり、エンドーは助けを求めるのです。
彼の目的は、狂暴化モイモンの細胞サンプルを集め、その実態を調査する事。
その狩猟のために、村最強の戦士であるカケルが抜擢されるのでした。
カケルはあまり乗り気ではなかったのですが、祖父の頼みにより村を守るためにと旅立つことに。
そして、好奇心旺盛なエンドーの娘と2人との冒険が始まるのです…!!
もいもん 3巻までの感想まとめ
本作の感想や見所についてもまとめてご紹介します。
設定がポケモン過ぎない?
設定がポケモンっぽく、彷彿をさせるシーンがあるのが本作の最大の特徴でしょうか。
例えば、モイモン使いによるモイモンバトルが行われていたり、博士から3体の中からパートナーとなるモイモンを選ぶくだりがあったり。
モンスターボールならぬ「ジェイルボックス」という育児嚢(いくじのう)が使われているなど、ちょっと笑えるシーンもしばしば。
ただ、本筋はポケモンとは異なるため、あくまでオマージュやパロディ要素という感じです。
バッヂを集めたり四天王を倒す事が目的ではなく、本筋は狂暴化したモイモンの調査ですからね。
ポケモンとは似ていても、先の読めない展開が待っています。
(ただロケット団的な「エムゼン社」という組織と敵対する場面はあるので、これらとのバトルが中心になるかもしれませんが。)
また、モイモンは食料になったり、武器や防具に加工されるなど、モンハンやリンダキューブにも近い所を感じます。
モンスターのデザインや設定がキモちわるかったり、モイモン達はえげつない死に方をするなど、過激な要素も多いです。
そのため、一応ポケモンとは似て非なる作品となっています。
ただ、既視感やグロシーンはあるので、パロディやスプラッターコメディが嫌いでないならば、多少面白い作品なのではないかと思います。
武力でモンスターに渡り合う主人公
主人公のカケルの戦闘力の高さも見所でしょうか。
この世界では基本的に「モイモン使い」が使役するモンスター同士の戦いが基本らしいです。
実際、カケルが闘うのは訓練されたモイモンであり、一般の人間の能力では太刀打ちできないレベル。
しかし、カケルは生身でモンスターに立ち向かい、圧倒的な武力で渡り合っていくのです。
一見すると俺TUEEE系に見えますが、彼の場合は世間知らずで求道者的な側面があり、DBの悟空っぽいです。
なろう系にありがちな、過度に周囲が主人公を持ち上げるとか、主人公がイキるとか、すぐハーレムになるという展開がないのは良いポイント。
また、もしポケモンでトレーナー同士のダイレクトアタックがあれば、違うゲームになってしまいますね。
(トレーナーを攻撃するのはポケスペっぽくて、それはそれで面白いですが。)
シリアスとギャグのバランス
この漫画の根底にあるのは弱肉強食の世界であり、モイモン含め、主要キャラ以外は割とあっさり死にます。
それほどまでに厳しい世界だからこそ、その死にざまもある意味ギャグとなってしまうのです。
もちろん、死に方だけでなく、会話ややり取りの中にもギャグがあるため、笑えるシーンもしばしば。
特に、味方モイモンであるマタニティキャットやウマヲはギャグ要因でしかありません。
見た目は多少キモちわるくても、人間に近いものを感じ、個性豊かなのが見所。
彼らの活躍(?)を楽しむ事が本作のもっともオリジナリティの高い要素ではないかと。
モイモン 今後の展開は?
最初は未知への冒険感や、色んな能力や個性を持つモイモンの登場が面白かったです。
しかし、モイモンのハンティングが主軸であるため、徐々にバトルシーンが増えていきます。
バトルから新たなバトルへと途切れなく発展することもあり、なおさら長く感じてしまうのが少々残念なところ。
そもそも出オチ感もあり、モイモンが狂暴化した原因についても、2巻の時点で若干明かされています。
伝説のモイモンが原因であると言われていますが、結局はそれを使役しようとするエムゼン社とのバトルで終結するかもしれません。
さらに、エムゼン社の幹部はカケルの兄である事も明かされているため、兄弟バトルというありがちな展開を迎える可能性も高いでしょう。
先読みできるような展開や、ただのパロディやバトル漫画だけで終わって欲しくはないですね。
ただ、長く続くような設定ではなさそうなので、無理に引き延ばしにするよりかは、5巻辺りで完結するのが望ましいのかもしれません。
元々はXが起源?
もいもんは正式に連載される前に、Xにて前身となる作品が公開されています。
これがかなりの反響となり、話題性を勝ち取ったことで連載が決まったのではないかと。
初期段階では主人公の名前が「サトル」だったり、出身の村の名前が「バサラタウン」だったりします。
それはさすがにマズイとなったのか、「カケル」、「カルラの里」とそれぞれ変更されました。
漫画が掲載されているガンガンはスクエニが発売元ですが、ニンテンドーと話し合った結果なのかもしれませんね。当然憶測ですけれど。
とはいえ、変更があったという事は、やはりポケモンをかなり意識していたことは間違いないでしょう。
(かつてのアニポケでも、サトシはスーパーマサラ人など揶揄される事もありましたね。)
もいもん まとめ
最初の勢いは大事ですが、徐々に失速し始めたのか、失礼ながらあまり話題に上っていない感じもします。
ただ、ギャグシーンを始めとしたモイモンの描き方が非常にクセになるため、ハマる人はハマるという作風ではないかと。
バトルは長いとだれてしまうので、あまり長引かせずに話を進めて行ってほしいと個人的には思います。
余談ですが、タイトルは「もいもん」となっていますが、作中ではカタカナ表記の「モイモン」となっています。
これにはどういう意図や意味があるのかは分かりません。
まだ未読の方や気になる方は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか!

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