前回、ジョジョリオンがつまらないと言われる理由と、ラスボスについて解説しました。
(該当記事についてはコチラを参照ください。)
▶ジョジョリオンがつまらないと言われる5つの理由
▶ジョジョリオン ラスボスの魅力について
今回はジョジョリオンの「ラストシーン」の考察をしていきます。
ラストシーンで気になった点について
考察と言ってもそこまで深いものではなく、あくまで個人的な整理です。
- 定助は「新ロカカカ」で本当にホリーを救えたのか?
- 「ケーキを選べよ ひとつ」というセリフの真意
この2点を中心に解説していきます。
①定助は「新ロカカカ」で本当にホリーを救えたのか?
定助は自分の過去を知った後、ホリーを助けるという目的にシフトします。
その助け方は「新ロカカカを使う」と言う事なのですが、これはデメリットが多すぎるのです。
というのも、ロカカカ及び新ロカカカの原則は「等価交換」です。
通常のロカカカであれば、自分の体の悪い部位を治す代わりに、健康な部分を犠牲にしなければなりません。
新ロカカカの場合は、「相手の肉体」を犠牲にする事で、自身の健康はもちろん、寿命すらも獲得できるという代物です。
ここで疑問が1つ。
定助は新ロカカカで「何を犠牲にする事で、ホリーを助けようとしたのか」という疑問です。
定助は他人を犠牲にしてまで救おうとはしないでしょう。
とはいえ、自分の命を犠牲にする事を考えていたのかも不明です。
もしくは岩人間を生贄にする形になると思われましたが、それはホリーではなく「東方つるぎ」が果たされることになりました。
結局は、ホリーを真の意味で助ける事は出来なかったという歯切れの悪い結末が8部のラストなのです。
が、ホリー自身も他人を犠牲にしてまで助かろうとはしなかったはずなので、「彼女自身の選択」として見れば納得がいく部分はあります。
また、定助が元凶を断ったという意味では、彼女たちをある意味救ったのではないかという見方も出来なくもないです。
定助は「過去という名の呪い」を断つことで、ホリーとはまた別の向き合い方をしていく形になったのでしょう。
さらにいえば、そもそもジョジョはシリーズ全体を通して、完璧なハッピーエンドが描かれる物語ではないのかもしれません。
ジョニィも結局は子供のために自身を犠牲にしたわけであり、主人公たちの辿る結末は生きる事が全てではありません。
良いとか悪いという安易な答えではなく、ただホリーの病気は受け入れる事しか出来ないのです。
そうした余韻を残すという意味では、ジョジョらしい終わり方だったのかもしれません。
「ケーキを選べよ ひとつ」というセリフの真意
さらに余韻を残す要素となったのが、定助がケーキを選ぶというラストシーンです。
これは主人公が「定助」として周囲から受け入れられ、「東方家」の家族として迎え入れられる象徴的な場面となりました。
最初は何者かもわからず、養家でも腫物扱いだった定助。
自身の過去を知ってからは、仗世文と吉良の想いを引き継ぐ存在になりました。
しかし、定助はその2人とも全く違う人格を持つ、「別の人間」なのです。
そんな奇妙な存在でありながら、一人の人間として「認められた」事が、常秀のたった一言で語られたのです。
あれだけ定助を毛嫌いしていた常秀のセリフだからこそ、よりこのシーンは美しいのです。
家族たちは泣き、多くを語る事はしませんでしたが、これから未来に向けて再出発するという希望は確実にあったはずです。
そこには過去に捉われるという「呪い」ではなく、悲しみを背負いながらも「ゴー ビヨンド (Go beyond)越えていく」人々の姿がありました。
ジョジョリオンについて 最後に
思えばジョジョリオンは新しい事、新しい展開の連続でした。
これまでバトル描写がメインでしたが、それだけじゃない事を読者に届けようとしたスゴみは感じられました。
「動かない」シリーズで培われたミステリーが、ジョジョリオンという作品にも生かされたのかもしれません。
それが合う合わないという賛否はありますが、ラストまで読むことで「こういう話だったのか」という納得や理解は得られると思います。
最初はよく分からなくても、何回か読み直す事で、描きたかったことへの理解が深まるという味わい深い作品だと感じます。
ただし、全体的に爽快感というよりも、陰鬱で暗めな展開も多かったので、読み返すのはやや辛い所。
それだけに「越えていける」という最後のメッセージはすべてのモヤモヤが晴れ、痺れるものがあるのです。
そして、この物語はそれぞれの「想い出」となり、新たな夢「ジョジョランズ」へと続くッ!
ジョジョリオンは賛否はあっても、見届けるだけの価値はあると思うで、未読の方はぜひ読んでみて欲しいです。
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⇒ジョジョの奇妙な冒険 第8部 ジョジョリオン


















