美味しんぼ 最終回のあらすじとネタバレ紹介 【山岡は死亡する?】

美味しんぼ 最終回

今回は漫画「美味しんぼ」の最終回について語っていきます。

ネタバレもあるのでお気を付けください。

漫画は最終回ではなく休載中止

美味しんぼは1983年に発表され、2014年まで連載されていました。

約30年に渡る長寿漫画となっていますが、実は明確に完結したわけではありません。

というのも、2014年の「福島の真実」というシリーズを描き終えられて以降、休載期間に入ったからです。

2025年時点でも音沙汰はなく、10年以上も休載されており連載再開の発表もありません。

なので厳密には最終回という定義ではないのですが、実質的に完結した作品として扱われることも。

そのため、111巻が最終巻として扱われる場合もあります。

最終巻 111巻のあらすじ

現時点での最終巻である111巻の内容について触れていきましょう。

110巻から「福島の真実」として、震災後の福島を取材の旅が始まります。

このシリーズで明かされるのは「海原雄山」と「山岡士郎」のルーツという、美味しんぼにおける根幹ともいうべきストーリーでした。

3.11以降の福島を取材すると共に、雄山から「お前(士郎)の根を知るため」というもう1つのテーマが提示されるのです。

そして海原雄山の学生時代というこれまでになかった貴重なシーンと共に、なんと士郎の母親である「山岡とし子」との出会いが描かれました。

福島とは、まだ何者でもなかった雄山がとし子と共に「美の本質」を探究するという方向性を見出した土地だったのです。

これまで明かされなかった雄山のルーツを知り、少しずつ理解を深めるようになった士郎。

また、そのきっかけとなった白磁の皿は、唐山陶人の作った作品であると共に、とし子の形見として雄山がずっと保管していました。

そして、雄山はその皿を士郎に譲る事にしたのです。

これまで士郎にとって雄山は母親を苦しめてきた鬼のような存在でしたが、それはただの思い込みに過ぎない事がようやく明らかとなったのです。

初めて父さんと呼んだ日

士郎はこれまで抱いていた雄山への憎しみは誤解であった事を受け入れようとするものの、そこには苦しみがありました。

これまでの自分の思慮の浅さや愚かしさ、そして雄山や周囲の者に迷惑をかけてきたことをじっくりと反省するのです。

そこで形見の皿のお返しとして、士郎は今までもっていた「家族写真」を雄山に手渡す事を決意。

そこに映っていたのは中学に入学した時の士郎と雄山と母の3人でした。

その写真を手渡す際、士郎は初めて雄山の事を「父さん」と呼ぶという屈指の名シーンが描かれたのです。

そして長く苦しい取材を終えた士郎は、雄山が最初に提示した「お前の根を知る」という言葉の真意をくみ取り、満足のいく答えを導きだしたのでした。

本当の和解

これまでの士郎は雄山ことを「お前」とか「雄山」などといって呼び捨ててきました。

一応、雄山の孫が出来た事でやんわりとした和解はあったものの、距離はまだ空いていたようです。

しかし、111巻にしてついに親子の距離が一気に縮まり、士郎は雄山の事を「父さん」と一貫して呼ぶようになります。

そこにはもうこれまでの確執はなく、思いやり溢れる関係となりました。

親子ともどもしっかりと向き合う事が出来、本当の意味での「和解」を達成したと言っても良いでしょう。

実質、最終回といってもいいほどの内容となっています。

鼻血で炎上してしまった件

ストーリーとしては大団円となっていて申し分なく、福島については相当の情報量と密度で描かれています。

美味しんぼはとにかく主張が強い漫画なので、その点は平常運転と言ったところ。

しかし、大きな問題となったのはやはり「鼻血」の描写だったのでしょう。

福島の取材を終えた山岡たちは、体調不良となるシーンが描かれてしまったのです。

原発問題は非常にデリケートな問題であり、風評被害を煽る事はご法度とされていました。

この炎上によって休載、もしくは打ち切りの原因となったと考える方もいらっしゃったかと思います。

続きが読みたいという読者にとってはかなり残念な結果と言えます。

休載の真の理由について

しかし、実際は鼻血を描く前からすでに休載は決まっていた事実だったとの事。

雁屋哲氏のブログにて休載事情について書かれています。

2)「美味しんぼ」の休載は、去年から決まっていたことです。

今回色々な方が編集部にご意見を述べられていますが、そのようなことに編集部が考慮して、「美味しんぼ」の休載を決めた訳ではありません。

「美味しんぼ」の「福島の真実篇」は最初単行本にして1巻の予定で始めました。

しかし取材を重ねている内に、単行本1巻ですむような事では無いことが分かり、急遽、単行本2巻で納めようと言うことになりました。

単行本2巻で納めるのは、24話が限界です。

そんな訳で、最初から、「福島の真実篇」は「24話」で終わりと決まっていたのです。

https://kariyatetsu.com/blog/1691.php

そもそも、美味しんぼは元々炎上気質の漫画であったため、批判は今に始まった事ではないのです。

また、休載した理由については外部圧力や鼻血が原因ではないときっぱりと否定されていました。

「美味しんぼ」は現在休載しています。

ずいぶん長い休載ですが、終了したわけではありません。

ただ、再開云々については、今、私の一存では言えません。

その機会が来れば、スピリッツ誌の編集部から、読者の皆さんにお知らせすることになるでしょう。

念を押しておきますが、今回の休載は、例の鼻血問題で各方面から圧力がかかったからではありません。

鼻血問題とは、全く関係がありません。

それに、たとえどの方面から、どのような圧力がかかろうとも、スピリッツ編集部、小学館は勿論、作者である私も、それに屈することは絶対にありません。

https://kariyatetsu.com/blog/1762.php

再開のめどは未だに立っていないようですが、機会があれば何らかの形でお知らせがあるとの事。

いずれ本当の最終回が読める日がくるかもしれません。

山岡は死んでません!

また、最終回では山岡が死ぬという噂もあるようですが、完全なデマです。

鼻血を出すシーンや死亡するコラ画像がありますが、実際は死んでいません。

加えて言えば海原雄山なども生きており、作中で死亡したキャラクターはいません。

(山岡母は既に死亡していた設定となっていますが。)

ちなみに、鬱になってしまった岡星が「○んだ方が楽です」と言った際、山岡は「じゃあ○ねよ」と返した事がありました。

こちらのやり取りはコラではないですが、岡星も存命であり、鬱から回復に向かうシーンが描かれています。

炎上するような案件は福島に限った話ではなく、やはり過激な漫画である事には変わりないですね。
(そこが美味しんぼの魅力と言えば魅力なんですが。)

美味しんぼ 本当の最終回の構想について

では、本当の最終回の構想はどんなものなのでしょうか。

それについても同氏のブログで語られています。

しかし、いくら何でも連載30年は長すぎだ。

そろそろ終わりにしたいと思っていますが、どんな形で終わらせるか。

今までの登場人物総出演で、美味しい食べ物の話でどんちゃんどんちゃん楽しく騒いで大団円。

そう考えています。しかし、いくら何でも連載30年は長すぎだ。

そろそろ終わりにしたいと思っていますが、どんな形で終わらせるか。

今までの登場人物総出演で、美味しい食べ物の話でどんちゃんどんちゃん楽しく騒いで大団円。

そう考えています。

https://kariyatetsu.com/blog/1762.php

雄山との和解も終わったことですし、めでたくどんちゃん騒ぎは悪くはないかもしれません。

鼻血の件もさすがに10年経った今なら風化したかもですし。

ただ、ファンだったとしても、美味しんぼの話題自体今さら感はぬぐえない気もしますけど…。

美味しんぼの最終回について おわりに

雁屋氏はご健在であるようで、ブログ「雁屋哲の今日もまた」は2024年まで更新されていました。

また、休載から1年後に「美味しんぼ「鼻血問題」に答える」という本を出版されるなど、ぶれない姿勢を貫く姿がありました。

僕もブロガーというある意味物書きの身ですが、そうした雁屋氏の一貫性は見習いたいところではあります。

誰しもが炎上するような火種はもっているはずなのです。

それを言うか言わないか、恐れるか恐れないかという違いなのかと。

美味しんぼはそれこそが持ち味であり、既存の価値感や権威主義に対し、臆せずにモノを言って一泡吹かせるシーンが非常に痛快なのです。

これは現代でも「論破」が流行っているように、エンタメの基本的な部分であるかと思います。

もちろん、あくまでエンタメだからこそ成立する面白さであり、美味しんぼは「結局漫画だから」という免罪符があったからこそ許されたのではないでしょうか。

そうしたエンタメ性よりも「事実や真実」を求めたあまり、その境界線が曖昧になったことが大きな問題に繋がったのではないかと思います。

休載は決まっていた事だとしても、連載が再開されない理由は相当根深いと思われるので、なるべくしてなった、という結果なのかもしれません。

過激性の面白さはあくまでエンタメの上で成り立つものであり、そこを忘れてはいけないという教訓と僕は捉えているのです。

などと偉そうなことを書きましたが、個人的には好きな漫画なので、ひっそりと「本当の最終回」が描かれる日を待っています。

1巻から最終巻まではコチラから読めるので、気になる方はぜひ⇒美味しんぼ

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