トリリオンゲーム 1巻~最新刊(6巻)までの感想 (ネタバレあり)

Trillion game

トリリオンゲームが面白過ぎたので、感想を書きました。

 

トリリオンゲーム 概要

「1兆$の規模」のどでかい企業を立ち上げるという、途方もない「夢」を追い求める2人の若者の姿を描いた作品。

連載誌は「ビッグコミックスペリオール」。

原作者は、『アイシールド21』『Dr.STONE』で有名な稲垣理一郎氏。

作画はなんと、レジェンド漫画家、池上遼一先生。

 

テンポの良さと、分かりやすく理論的なストーリー。

また作画では、圧倒的な熟練の技が垣間見ることが出来ます。

 

というわけで、トリリオンゲームの感想に移らせていただきます。

若干のネタバレも含みますので、未読の方はぜひ本編をご覧ください!

(ストーリーを知ってしまうと、非常にもったいないので。)

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トリリオンゲーム (1)トリリオンゲーム (1)

 

トリリオンゲーム 1巻(1話~7話)の感想

この物語は世界長者番付で日本一初のトップ10入りを果たすまでの物語…!

 

本作の主人公は2人。

1人は「世界一のワガママ男」ハル。

鋼の度胸と、圧倒的なコミュ力、そしてカリスマ性を持っています。

そんな彼が1人で無双するかに思えますが、そういうマンガじゃありません。

しっかりと「弱点」も持っているのです。

そう、彼1人では「商品を作り出せない」という致命的な弱点が!

 

それを補うのが、もう1人の主人公である「ガク」。

オドオドしていてコミュ障だけど、パソコンに関するスキルは超一流。

 

この「超外向型」と、「超内向型」の両極端の2人という「コンビ」が活躍するまでの軌跡が描かれています。

 

面白い理由はこの「コンビ」にあるのです。

 

なぜかって?

友情パワーがすごすぎるから

 

どでかい夢を抱き「資金集め」に奔走するという、トリリオンゲームの幕開けです。

 

1巻のまとめ

ちょうど追いつけるほどの疾走感が心地いいです。

展開も早すぎるとまではいかないので、読者を置いてけぼりにさせません。

「ハッタリ」と「勢い」の連続が面白く、すぐに1巻をまるまる読んでしまいました。

しかも、さりげなく「頭脳プレイ」もところどころ挟んでいるため、見せ場も多いです。

 

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トリリオンゲーム 2巻(8話~15話)の感想

2巻。

出資を受けるための「大パフォーマンス」が見所。

相変わらず、頭脳を使った「魅せプレイ」が光ります。

手段も方法も選ばないという、大胆過ぎる発想と行動力が、見ていて圧巻。

また、社長令嬢キリカとの男女のような”もつれ”の場面もあり、「大人マンガ」な一面も…。

 

突き抜けるという事

第一関門の、資金集めはクリア。

しかし、企画も計画もない所から始まる会社設立

どうするかと言えば、まさかの「社長探し」から始まるという大胆さ。

そして、新社員兼社長に選ばれた凛々さん。

彼女は、「1つの事に突き抜けている」性格。

もっとも、それは派手なものではなく「非常に地味でコツコツ」としたもの。

そういう面でも「突き抜ける事」の素晴らしさを感じるキャラです。

 

こうして、メインメンバーは3人となりました!

 

お互いが持っていないものを「補完しあう関係」なのが、物語を盛り上げてくれますね。

 

ビジネスのアイディアが面白い

「会社」の立ち上がり方も、普通に読んでいて面白いです。

マーケティングにおけるニーズの調査とか、ビジネスモデルの構築とか。

 

ビジネス書にはいくらでも書いてありますが、こうして「マンガ」にすると具体的でより分かりやすいです。

 

しかもほぼ「ハッタリ」で、事が運ぶのがポイント。

お行儀よく「普通のやり方」ではなく、漫画としてのダイナミックさも兼ね備えていますね。

 

とはいえ、失敗のリスクも常に抱えていて、高いハードルもどんどんと超えないといけない…。

いったい今後の壁をどうやって乗り越えていくのでしょうか。

次の展開にも期待が寄せられます。

 

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トリリオンゲーム 3巻(16話~23話)の感想

3巻。

自分で売ったものや作ったものが、利益という形で評価される。

これが、仕事の意義であり、達成感でもあります。

3巻では、開発したアプリによって「1億円+3%」という利益を達成!

これで、トリリオンに順調に近づいた!

しかし、その喜びは束の間で…!?

 

大企業の恐ろしさ

「出る杭は打たれる」

少しでも「芽」が出てしまうと、上からの圧力で簡単に摘み取られてしまう様が描かれています。

せっかくつかみ取ったチャンスは、大企業「ドラゴンバンク」によって、いとも簡単に散ってしまいました…。

普通なら絶望するところですが、やはりハルは普通じゃなかった!

ゲットした1億を元手に、すぐさま次の手に映ります。

それはなんと…「ソシャゲ」!?

 

ハッタリってレベルじゃねえ!

ただ、ソシャゲに手を出しただけじゃありませんでした。

ハルはソシャゲを利用して、さらに大きなハッタリをブチかましてくるのです。

読者としても、フツーに騙されてしまい、ガクと同じような反応をしてしまいました。

ほぼハッタリだけの戦略で、なんと1億円が20億円になって回収

さらに1巻からの「ハルの事業計画」の伏線もここで回収されて行きます。

 

明かされる祁答院の秘密

さて、次のステップは「タレントを確保する」という段階に。

そのためには、祁答院(けどういん)の協力が必要になる事が判明。

祁答院とは、最初にハルたちに3000万円の出資をした、謎多き男です。

そんな彼の秘密がようやく明らかになりました。

(彼の意外な過去は本編でご確認を。)

そして、いざ「芸能界」に殴り込み!

もう手口がマジの詐欺師でしかなく、「クロサギ」を読んでいるみたいでした…。

 

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トリリオンゲーム 4巻(24話~31話)の感想

ハルは死亡したのか…!?

この漫画は実は「回想形式」になっています。

すでにハルとガクは「億万長者」になっていて、「過去の話」を遡る形で描かれているのです。

しかし、ガクの姿しか描かれず、ハルは今どこにいるのかは明示されていません。

ガクからは「ハル死亡」を匂わせるようなセリフもありますが、断定はできません。

果たして、ハルはどこにいるのでしょうか…?

 

芸能会社乗っ取りに成功!?

そして、前回に続き、まさかまさかの展開。

芸能界最大手の1つである「ゴップロ」の乗っ取りに成功してしまいます。

 

目的を達成するために、手段を選ばないハル。

さらに、ソシャゲ作りも実は「ダミー」であることが発覚!

しかし、それではゲーム作りを共にする仲間たちをも騙していることになります。

人の気持ちをも利用するハルに、ガクは違和感を覚え始めていくのです。

 

ガクのさらなる覚醒

ソシャゲ作りとして集まった仲間を裏切っているという罪悪感。

そこで、ガクはガクなりの道を模索していきます。

 

あえてハルに戦いを挑み、1人で頑張ろうと意地を見せるのです。

それは、「ハッタリじゃなく、本当に売れるゲームを作る!」という事。

 

その中で、ガクは見違えるほどの成長を見せてくれました。

 

対人関係ではオドオド、あばばばばしていたガクがさらに覚醒!!

なんと、超凄腕のゲームクリエイターである蛇島をほぼ自力で仲間に引き入れたのです!

これでソシャゲ作りも盤石な状態に!

さすがですね…。

 

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トリリオンゲーム 5巻(31話~39話)の感想

ふたたび巨大企業(ドラゴンバンク)が牙をむく!

クリエイターの蛇島を奪われたことで、黒龍社長の逆鱗に触れてしまいます。

 

その制裁方法は、ハルが手に入れた芸能会社の株を、空売りによって「大暴落」させるというもの!

 

これもまたスケールの大きい事…。

絶体絶命のピンチに、ハルやガクたちの運命は!?

 

「株式」バトルの行方

実は「株大暴落」を仕込んだのは、ハルによるものだった!?

いったいなぜ、自分の首を絞めるような真似を…?

 

と思いきや、またもや予想外の手を使い、株価を暴騰させてしまうのでした。

全ては、黒龍社長に一矢を報いるための計算だったことが分かりました。

 

もしハルが実在したら、めちゃくちゃ恐ろしいですね。

というか裏社会に生きるガチの詐欺師って、こういう人なのかも…?

 

再会したハルとガク

そして、ソシャゲは大当たりし、たった1月で数億もの純利益をたたき出すことに成功。

 

ハルは「ソシャゲは捨て駒」と言っていましたが、たぶん嘘だったんじゃないですかね。

恐らく、ガクが1人でやってのけることも、信じていたのだと思います。

 

その成功のタイミングに、狙いすましたかのように表れたハル。

久しぶりに再開したガクとの友情にも、熱いものがありますね。

 

同窓会にて

かつては陰キャで冴えなかったガク。

それが今では誰もが知る大企業の創設者。

同窓会では、かつての評価とは一変し、注目の的となります。

久しぶりに再会した「あの子」もまた、そういう目でガクを見ていたのです。

変わっていく周囲の目と同様、自分や仲間もまた変わってしまうのか…。

 

不安になるほどお金を稼ぐってどんな気分なんでしょうか。

まぁ、全然成功していない僕からは、なんとも言えないですけどね。

 

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トリリオンゲーム 6巻(40話~47話)の感想

いよいよ、最新刊6巻です。

ラスボスの黒龍社長直々のお呼び出しからスタート!

向こうから手を出してきたとはいえ、ハルもかなり反撃してきましたからね。

社長もさぞお怒りの事でしょう。

とはいえ、社長が切り出したのは、まさかの「和解」の提案だった!?

 

その額、なんと350億円。

どんどん規模が大きくなってます。

そんなお金さえあればもうゴールでもいいよね…?

 

お金のパワー

そんな和解はさておき、ハルたちは社員旅行で海外に!!

知られざる「本物の金持ち」の世界が描かれていました。

そこで思い知らされる「お金のパワー!」

使われ方が豪快過ぎて、庶民感覚すればドン引きの連続。

やっぱり、350億なんてはした金なんですね!!(桃鉄感覚でいえば)

 

ソシャゲの次はVOD事業!?

さて、案の定350億を蹴って、新しい事業計画の準備が始まります。

それがまさかの「VOD事業」という、またまたデカすぎる話…。

でも、ソシャゲでの莫大な利益を全投資すれば問題ないのです!

 

けれど、そんな話を聞いて黒龍社長は黙ってはいません。

なんと、娘のキリカを新社長にと任命!

こうして、ハルとキリカのVOD全面戦争に突入。

 

もちろん、底の見えない圧倒的な資金を持つキリカの方が有利。

さらには超わがままな辣腕を発揮し、地上波全キー局とも「お友達」となる始末。

残されたのは、キリカのお声が掛からなかった一部のTV局だけ…。

 

しかし、ハルは当然のように最強の一手を繰り出します。

一番儲かる番組は、バラエティでもドラマでもアニメない!

なんと「報道だ!!」と言い切るハル。

 

そして、いつもの嘘八百の二枚舌で、局アナとやり手のプロデューサを抱き込むことに成功!

 

それにしても、報道でどうやってお金にするのか…!?

その理由は次巻に続く!

といったところです。

 

トリリオンゲーム 1~6巻までの総評

とにかく金額のスケールが大きすぎる作品。

しかも、ただのマネーゲームではありません。

ほぼゼロの状態から「ビジネス」を立ち上げるところから描かれているため、中身が濃いです。

 

また、よくありがちな日本の大企業がゴールじゃないというのが魅力。

なんてったって、AppleやGoogle並の時価総額「1兆ドル」ですからね…。

 

お金を扱った作品は数々あれど、金額の規模で言えば、これが史上最高じゃないですかね。

 

もちろん、1兆ドルなんて普通に考えたら現実的ではない、まさにマンガみたいな話です。

では、ジョブズやラリー・ペイジやジェフ・ベゾスたちは、そんな非現実をどうやって実現させていったのか?

そういう事も学べる漫画だと思いました。

 

また、1兆ドル規模の事業に共通する事は、すべて「IT事業」である事です。

ハルがなぜガクを選んだのかは、そんな理由もあるはずです。

もちろん、ガクくんの人柄の良さもあるのでしょうけどね。

 

トリリオンゲーム 7巻の発売日はいつ?

調べてみると、2023年の夏ごろ7巻も出るらしいです。

ちょうどドラマも放送される時期なので、併せて楽しめそうです!

この機会に、6巻まで全巻読破しておきたいところですね!

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というわけで、今回は以上です!