あまりこのブログで書くのもあれですが、今回は経験として残しておきたいと思います。
さて、僕の家は、曾祖父の代から自営業を営んでおります。
法人ではなく「個人事業」として行っていて、最近までは祖父が経営を担っていました。
ところが、急に祖父が亡くなり、それを継いだ父もまた亡くなる事となりました。
そして、そのタイミングで僕が事業を相続する運びとなったのです。
父の死亡の際、手続きが大変でしたが、特に「確定申告」が厄介でした。
僕自身、別で事業をしていたのですが、相続の際の帳簿の仕訳が全く分からなかったからです。
色々調べた結果、引き継いだ「建物」やら「備品」といった勘定科目は、「事業主借」で処理すればいいことが分かってからは楽でした。
「売掛金」「買掛金」は将来自分が受け取ったり支払う事になるため「売上」「仕入」で処理しました。
そんなこんなで準確定申告を済ませて一息ついていたら、3月になってある通知が来たのです。
それは「消費税の納税忘れを通知する内容」でした。
消費税は「売り上げが1000万円以下ならば免除される」というルールは何となく知っていました。
僕自身は1000万円の売上を出したことがなかったので、支払う義務はないと思っていました。
けれど、念のため税務署に問い合わせてみると、僕に大きな間違いがあったことが分かったのです…。
今回は、そんな事業の相続したせいで「消費税を納税する義務」まで負う事になったという話です。
(ちなみにインボイス制度については、僕には関係ない事業をしているので、その辺の説明は省略します。)
消費税の納税の発生条件
さて、消費税の納税の義務には、明確なルールが存在しています。
消費税の納税の義務が発生するのは、「課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以上を超えた場合」となります。
この「課税期間の基準期間」というのが曲者です。
「課税期間の基準期間」とは、個人事業者であれば「前々年」を指します。
つまり、「2年前に1000万円を超える額を稼いでいた場合、今年は消費税を払ってくださいね!」というルールなのです。
例えば、令和4年分の確定申告をするならば、「令和2年に1000万円を稼いだかどうか」で、消費税を払うか否かが分かれるという事です。
僕自身は1000万円を稼いだことは1度もないので、確かに払う義務はありませんでした。
けれど「事業を引き継いだ場合」は別です。
2年前は祖父が課税売上高の1000万を越えてしまっていたのです。
(課税売上高の具体的な金額については、税務署で教えていただきました。)
僕自身が稼いでいなかったとしても、2年前に先代が稼いでいたら、その支払い義務がコチラに回ってきたのです。
そのため、僕は令和4年分の所得税に加え、「令和4年分の消費税」まで納税することになったというわけです。
そしてその額はなんと、合計「30万円」。
せっかくの「免税」という特権を得ていたのに、思わぬ出費でした。
一応、法定相続人として母やきょうだいもいるのですが、「課税売上高」の分割はされないそうです。
「事業を引き継いだ人間」が全て引き継ぐのだそうです。(税務署で確認済)。
ちなみに、普段から会計ソフトを使っていれば、消費税も自動的に計算されているので、納付自体はスムーズだったのが不幸中の幸いです。
手続き関係の相談は積極的にした方が良い!
また、消費税を納付するためには「消費税課税事業者選択届出書」といった書類を税務署に提出する必要があります。
本来ならもっと早く出すべきだったのでしょうが、何とか3月いっぱいに間に合って良かったです。(消費税の納付は3月31日まで。)
ただし、僕は専門家ではないので、気になる方はやはりお住まいの地域の税務署でご相談する事をお勧めします。
手続きは本当に煩わしいし、自力で調べない限り、ほぼ誰も教えてくれませんからね…。
個人事業主の辛い所ですが、面倒くさがったり恥ずかしがらず、積極的に相談できる場所を活用した方がいいと思われます。
(売上1000万円程度の個人事業主程度ならば、税理士は不要。税務署で無料で相談・対応可能だったりします。)
今後の事業について
また私事ではありますが、引き継いだ事業としては、だいぶ縮小するつもりではいます。
家族のみの経営という事もあり、今さら外部から人を雇ってどうこうなる問題でもないので…。
それに、僕自身、元々ブログやアフィリエイトをメインで事業をしております。
家業と両立するためにも、午前午後という感じで分けて運営するのが現状という所です。
というわけで、今回のお話は以上になります。
何らかのご参考になれば幸いです。