推しの子とテラスハウスどっちが先? 本当の問題を考える

誹謗中傷

現在アニメで放送中の「推しの子」(原作:赤坂アカ・作画:横槍メンゴ)。

アニメ版6話が、テラスハウス事件を彷彿とさせる事で、物議を醸しているようです。

今回はその辺のお話をいたします。

 

テラスハウスと推しの子 どっちが先?

問題になったのは、本当に「テラスハスウス事件」をモデルにしたのか、という点です。

主題となる「恋愛リアリティーショー編」が描かれたのは「事件の後」ではあります。

 

①2020年4月23日

推しの子「週刊ヤングジャンプ21号」から連載↓

本日4月23日に発売された週刊ヤングジャンプ21号(集英社)にて、赤坂アカ×横槍メンゴのタッグによる新連載「【推しの子】」がスタートした。
https://natalie.mu/comic/news/376507

②2020年5月23日

痛ましい事件日

③2020年10月15日

ヤングジャンプ「2020 No.46」で、恋愛リアリティーショー編開始↓

新章「恋愛リアリティーショー編」突入。アクアが挑む恋愛は嘘か、ガチか…!? 『【推しの子】』(赤坂アカ×横槍メンゴ)/
https://www.cmoa.jp/title/145338/vol/127/

 

事件があってから約5か月後に、恋愛リアリティーショー編が始まっています。

 

とはいえ「時系列だけ」では判断は出来ないです。

なぜならメンゴ氏がテラスハウスを見られてたのがは2020年の元日らしいからです↓

ただし、この情報だけでは、どの程度まで構想用意されていたのかは定かではないです。

「プロットが出来ている」などとは一言も書いてありませんからね。

ところが、これを根拠に「無関係」と言い張る人もいるようです↓

 

一方、元日⇒事件⇒リアリティーショーなので、何かしらの影響があったのではないかと見る声も。

漫画の結末を見るに、何かしらの配慮(?)があったかもしれません。

 

ただ結局、ご本人からは明確に否定されているので、それが全てなんでしょう↓

 

では、ここからが本題です。

本当の問題は何かを考えていきます。

 

どっちが先かは本質的な問題ではない

仮に、テラスハウスとまったく無関係だったとしましょう。

けれど「事件に似ている」事に対して、遺族の方はどう思われるか?

放送日が命日近くという事もあり、遺族の方が何も思わないわけがありませんからね。

ただ、あらゆる方面に配慮し続けたら、言論の自由なんてものはなくなります。

なので、僕は「推しの子」に対してどうこう言うつもりは毛頭ございません。

 

真に問題なのは「遺族に対して否定的な言葉が使われている事についてです。

「推しの子」のファンの一部が、上記の遺族のツイートに対し、否定や反論をされているのです。

 

例えば下記のツイート↓

などという、厳しく責めるような呟きが散見されました。

これらは、いわゆる「お前だって論法」と呼ばれる詭弁にしか見えません。

遺族の方の主張に対する論点のすり替えであり、人身攻撃にしかなっていないのではないでしょうか。

 

立場の違いを考える事

ただ、一部のファンの目線に立てば「軽蔑」とまで言われたら、面白くない気持ちになるのは想像できます。

しかし「そもそもの立ち位置が違う」事に気づけば、言い争っても無意味だという結論になると思います。

 

立ち位置や目的が異なるのに、言いたいことをぶつけ合うだけでは、惨状にしかなりません。

 

それを防ぐには、遺族・視聴者(読者)の両方の立ち位置で考えることが大事なのかと。

 

その上で、傷ついたならば否定や批判や抗議をするのも自由です。

一方、自分が好きな作品なら「あっそう。俺は楽しく見ているよ!」でいいんじゃないですかね。

 

まぁ、そんな風に上手くいくわけがないから、今日もまた不毛な争いが続いてるんでしょうけど。

 

自分の正当性ってそこまで重要?

僕の立場で言えば、遺族の方を名指しで否定する神経は理解しがたいです。

もちろん「自分の正当性」を訴えたいという気持ちはすごく分かります。

 

ただ、そこに1つの疑問があります。

その正当性は、ただでさえ傷心の相手をさらに傷つけてもいいほどの価値を持っているのでしょうか?という点です。

 

本当に大事な娘さんを亡くされたという絶望感は計り知れないのだと、僕は想像しています。

そういう人に「自分目線の正論」をぶつけるのって、そんなに重要な事なんですかね?

 

僕が疑問に思うのは、そういう所なのです。

 

最後に

確かに推しの子とテラスハウスは関係ないかもしれません。

それでも、今回の件で「誹謗中傷」について改めて考えさせられました。

とはいえ僕が出来ることは、せいぜい疑問を呈する事くらいしかないのですが…。

 

僕自身、誹謗中傷に晒される恐怖から、こうして匿名ブログを運営している身です。

けれど、僕に限らず「匿名」で何かを訴えている人こそ、その恐怖を知っているのではないでしょうか?

 

その恐怖を名指しで向けることについて、今一度考えたいと思います。

 

最後になりますが、この記事を書いている今は、木村花さんのご命日です。

ご冥福、心よりお祈り申し上げます。

 

追記。

Twitter上の誹謗中傷について、もう一歩踏み込んで考えてみました↓

ツイッターで攻撃的な人の傾向と対処法について