僕はかつて、漫画のネタバレブログを作ったことがありました。
そのブログは「文字でのみで、画像やセリフ抜出なし」だったので、著作権的にはグレーゾーンという感じでした。
物語のあらましを書くだけなら、著作権に抵触するとは思ってもいなかったです。
ところが近年ではニュースにもなったように「漫画ネタバレサイト」の運営者が書類送検される事例が発生するようになりました。
参照:「ネタバレサイト」運営会社など書類送検 著作権法違反疑い(外部リンク)
これは、漫画村のように「画像」を使った違反ではなく、主に文字を使ったネタバレでもアウトだという事になったのです。
そんなニュースを見て、かつて漫画ネタバレブログを運営していた身として、思う所を書き出していきたいと思います。
Contents
僕の運営していた漫画ネタバレサイトについて
まず、僕が漫画ネタバレサイトをやめた理由からお話していきたいと思います。
僕の運営していたサイトでは、画像の掲載は表紙のみで、セリフの丸写し等はしていませんでした。
ただ、ストーリーの流れや、若干結末に触れた部分を紹介をしていました。
僕はそれまで「画像やセリフがなければ著作権的にはセーフだろう」と考えていたのです。
それにネタバレについてもきちんと注意書きしたり、肝心なところはあえてボカすなど、注意を払って書いたつもりでした。
ところが、ブログ開設から1年足らずで、電子書籍を運営する会社から直々に、掲載をやめるように注意されたことがあったのです。
電子書籍で独占的に配信していたたタイトルだっため、書いてほしくないという旨をご連絡いただいたのです。
その一件があってから、僕は反省するとともに「迷惑をかけるなら、これ以上やっても仕方がない」と思うようになり閉鎖に至りました。
漫画ネタバレサイトの乱立
また、僕がネタバレサイトをやめた理由については、他にもありました。
それは、ライバルのサイトが強力になっていた事です。
例えば、他のネタバレサイトでは、普通に画像を引用していたり、1話ごとの内容を丁寧に書いたり、結末までしっかり書かれていたりします。
なにより、記事数も膨大な数があったりと、とても太刀打ちできないサイトが増えていったのです。
そういう理由もあって、漫画ネタバレサイトは非常に厳しいと感じるようになったのです。
なぜ漫画ネタバレサイトは台頭していた?
では、なぜそもそも漫画のネタバレサイトはこれほど台頭しているのでしょうか?
それは単純な理由で、アフィリエイトにおいて「稼ぎやすいジャンル」と言われているからです。
例えば、最近では電子書籍サイトも多くなり、漫画の広告を目にした方もたくさんいらっしゃるかと思います。
つまり、Youtubeと同じように、漫画を掲載したサイトでも「広告」によって収入を得ることが出来るのです。
しかも、「漫画アフィリエイト」というジャンルは、専門的な知識も必要ありません。
手軽に読むことができ、その内容や感想、ネタバレや結末を書くだけ1記事完成します。
しかも広告単価も比較的高く、知名度が高い漫画なら大勢の人が検索するので、アクセス数も稼げるのです。
さらに、簡単に「外注」が出来るのも漫画ならではです。
自分で書かずとも、他人にお金を払う事で記事を量産することも可能なのです。
大手のネタバレサイトなどでは、お金に物を言わせた大量の記事投下なんかもあるでしょう。
こうした経緯もあり、漫画ネタバレはものすごく流行り、乱立している状況となったというわけです。
今後のネタバレサイトはどうなる?
では、今後そういった漫画のネタバレサイトはどうなっていくのでしょうか?
ニュースで問題になった点を引用させていただきます。
ACCSは「イラスト掲載は少ないながらも、せりふや情景をほぼそのまま抜き出し、ストーリーが詳細に分かるように掲載していた」と指摘している。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2202/03/news125.html
つまり、画像を掲載しなくても、丸まるストーリーを分かるように書くだけでも著作権違反になるそうです。
ですので、今は問題になっていないネタバレサイトがあっても、のちのち危ないことになるのではないか、と思っています。
もちろん、僕が判断できることではないですが、「これから漫画ネタバレサイトを始めたい!」と思うのは危険極まりないでしょう。
それに、もし運よくバレないサイトがあっても「いつかは問題になるかも…」という恐怖はずっと付きまとうのではないでしょうか。
そういうリスクを踏まえると、今後ネタバレサイトは減少していくと考えられます。
漫画の感想ブログについて
ですので、これからは漫画のネタバレというよりも、「漫画の感想」を書くサイトが増えていく予想が立てられます。
ちなみに、「ネタバレサイト」と「感想ブログ」の違いについては、下記のサイトから引用させていただきます。
齋藤弁護士:感想ブログは、本来の著作物に対してそのままの引用を線引きしたのではなく、個人の見解や感想を主に投稿するものです。個人の見解や感想を、読者は見にきていると言えましょう。
ただ、どこまでが感想でどこからが著作権違反なのか、という詳しい線引きは曖昧だったりします。
もし、感想を書いたつもりでも、結果的に物語の核心部分について書いてしまった場合どうなるのかは分からないのです。
僕も当サイトにて漫画の感想を掲載しておりますが、ややきわどい内容となっています。
例えば、漫画の「亜人」を一気読みした内容がこちらです。
僕はあくまで素直に読んだ感想として書いたものですので、これを違反と言われるのかどうかは本当に謎です。
漫画ネタバレサイトに対する倫理観について
また、ネタバレに対する倫理観にも触れておこうと思います。
製作者様が時間をかけて作られたものを、画像やセリフを載せなかったとしても、ストーリーが分かるようにしてしまったのは、大いに反省しています。
しかし、僕としても読んだ後「感想を書かずにはいられない!」みたな衝動に駆られることもあるのです。
ですので、漫画の感想を中心として、当ブログでも何とか継続していきたいとは思います。
ただし、書こうとすると、セリフを引用したり、どうしてもストーリーや結末に触れないといけない部分が出てきてしまうのも、非常に頭を抱えます。
それに、漫画以外の書籍やゲームや映画やドラマ等についてのネタバレも、今後どうなるのか分かりません。
ただ言えるのは、僕の書く内容がダメだったら書き直すしかないという事です。
また、今後も著作権の話題ついては引き続きチェックして、気を付けていきたい所存です。
漫画ネタバレサイトについて 終わりに
最後になりますが、ネットというのは、自分の思った事を発信できる自由な場です。
ただし、余りにも自由が過ぎると、倫理的に問われるところでもあります。
とはいえ「法律に違反しなければいいじゃん?」みたいな空気も漂っていたりします。(ほかのサイト等を見る限り。)
そして、事案が発生して初めて問題だと認識されることが多々あるのではないでしょうか。
実は、僕もネタバレサイトを運営しているときは、あまり深くは考えていませんでした。
しかし、連絡が来て、初めて迷惑をかけていることが分かり、大変申し訳なく思っている次第なのです。
今後はより注意を払って、ブログを書かせていただきたいと思っております。
というわけで、今回の漫画ネタバレサイトについてのお話はおしまいとさせていただきます。
読んでいただき、ありがとうございました。