自己啓発本はいらない?意味がないのか考える。

自己啓発書

僕は会社員時代に自己啓発本をよく読んでいた時期がありました。

人を動かす、7つの習慣、嫌われる勇気、仕事は楽しいかね?、金持ち父さん貧乏父さん…etc。

挙げればきりがありません。

けれど、最近では「あまりいらないもの」となりました。

 

その理由を述べていきたいと思います。

 

自己啓発本の目的とは?

そもそも、「自己啓発本」を読む目的とは何でしょうか?

それは「現状打破」が最も大きい理由だと思います。

というのも、現状に不満がなければ、わざわざ「啓発」なんてする必要ないですからね。

 

人生とは、いわば「正解のない問い」の連続です。

悩み事や、困った事、疲れる事や、嫌になる事も多いでしょう。

 

そこで少しでも和らげたり「人生を攻略するためのヒント」を得るために、僕たちは自己啓発本を読むというわけです。

 

自己啓発本が向かない人

しかし、注意が必要な点もあります。

それは、自己啓発本に書かれているのは、「正解」ではなく「ヒント」止まりという事です。

その理由は「正解」は人によって異なるからです。

 

「正解を求めている人」にとっては、自己啓発書は向かないのです。

 

ではなぜそう言えるのか?

 

例えば、こんな有名なイラストがあります。

うさぎとアヒルのだまし絵

みなさんは、何の生き物に見えるでしょうか?

「ウサギ」なのかもしれませんし、「アヒル」に見えるかもしれません。

もしくは「どっちも正解」かもしれないのです。

あるいは、ウサギでもアヒルでもなく「ただの模様」の可能性もあります。

 

作者が何らかの答えを用意していたとしても、見る人によって、その答えは様々というわけです。

つまり、たった1枚の絵をとっても「正解」が分からないのです。

 

考えてみれば、世の中の問題も、同じようなことが言えます。

みんながみんな「それぞれの正解」を持っているのではないでしょうか。

それなのに「正解は○○だ!」と決めることは、非常に難しいのです。

 

つまり、自己啓発本における「正解」も人によって異なるという事が言えるのです。

 

結局、筆者にとって「これが正解だ!」と導き出された答えが、本には書かれているだけなのです。

それなのに「これが真理なんだ!」と信じてしまう人には、自己啓発本は向かないのです。

 

他人から与えられた「仮初の正解」を、何も考えずに「自分の正解」として信じてもいいのでしょうかって話です。

 

自己啓発本の使い方

では、自己啓発本からは何が学べるのでしょうか?

それは、自分で考えるための「ヒントやとっかかり」です。

 

例えば、他人から「正解」を教わったところで、「自分はそうは思わない」事もあるでしょう。

特に、人生の悩みに対し、もし万人にとっての正解があるならば、誰も苦労はしません。

自分の問題は自分だけのもの」なのです。

 

だからといって、「自分1人で悩むだけ」では、効率が悪い事もあります。

だからこそ「ヒントやとっかかり」を得るために、自己啓発書が有効なのです。

 

たとえ正解でなくても、「新しい考え方」を手に入れる事で、視野が広がったり、豊かになった経験はみなさんもあるのではないでしょうか。

(7つの習慣で言うところの”パラダイムシフト”。)

 

そうすると、「思考の幅」が広がり「自分なりの解決策」に近づけるようになっていくのです。

 

つまり、正解を学ぶのではなく、自分の思考の材料にする事が、自己啓発本の有意義な使い方なのです。

 

自己啓発書が気持ち悪いと思われる理由

ただし、自己啓発書には、デメリットもあります。

それは「これが正解だ!」と言わんばかりに煽ってくる場合がある事です。

それでは本末転倒ですし、妄信することは危険だと僕は思います。

 

妄信してしまうと、「○○さんのお考えが絶対正しいんだ!」などという信者と化してしまいます。

たまに「自己啓発本が気持ち悪い」などと言われますが、そういう宗教染みたところに由来されると思われます。

それでは思考の幅が広がるどころか、かえって狭くなってしまう恐れもあるでしょう。

 

信者化しないためには、「なぜそうなのか?」とか「その情報源はどこ?」とか疑ってみるという方法が有効です。

そし疑ってみた結果「自分なりの正解」が導き出されば、御の字と言ったところです。

 

大事なのは、「信じる事」や「思い込む事」ではありません。

疑問を持ち「自分の頭で考える事」です。

 

自己啓発本はいらない・意味がない?

さらに言えば「自己啓発本」はいらないとか、意味がないという意見もあります。

そういう人は「自分で問題を解決できる人」です。

 

そもそも、現状に不満がなかったり、1人で乗り越えられるならば、他人のアドバイスなんて不要になります。

であれば、自己啓発本なんて、読む理由がないですよね。

 

「自己啓発本」の目指すところは、そこだと僕は思います。

つまり「自立」して「自分で自分の問題を解決できるようになる事」です。

 

「自己啓発本を読んだけど、依存症になった!」では、読む意味がないのです。

いつまでも「自己啓発本が大事!」と言っているうちは、「自分で問題解決が出来ない」事を意味します。

 

よって、「自己啓発本なんていらないんだ!」と思えるのが、最終的なゴールになるのです。

そのゴールに到達する方法が、皮肉にも「自己啓発本を読む事」になるのです。

 

自分を救えるのは自分だけ

以上の事から、自己啓発本は「自分が主体」であることが求められます。

あくまで「自分の考え方」を深めるためであり、「他人から答えをもらう事」ではないのです。

 

もし、依存気質であると、信者化したり、視野を狭くしてしまう事もありえます。

特に、自己啓発本では、「断定表現」がよく使われています。

自信たっぷりに断定されると、信者をより生みやすくなるのは、想像に難くありません。

 

では、なぜ断定表現が多いのかと言えば、その方が「売れる」からです。

理由は下記↓

セールストークをしている時に避けたいNGワードというものがいくつかあるため、頭の片隅に留めておきましょう。

1つ目は「~思います」。曖昧な表現は頼りない印象を与えてしまうため、必ず「~です」と言い切りましょう。

https://kakutoku.jp/lp/client/column/sales-efficiency/1743/

 

重要性・緊急性を感じさせるキーワード

「これは読まざるを得ない」という心理に読み手を誘導するために、重要性・緊急性を演出するのも効果的です。以下のような、断定系・命令形のキーワードを使います。

〜すべき

読み手が関心を抱いている分野において絶対にやるべきことを、「〜すべき」のキーワードを使って伝えます。「〜するべき」「〜やるべき」などでも構いません。

〜してはいけない

禁止+命令のセットです。人はポジティブよりもネガティブな事柄に強く反応するので、強烈に関心を引けるタイトルになります

https://kakutoku.jp/lp/client/column/sales-efficiency/1743/

 

売り手も、結局は「商売のため」に自己啓発本を書いているわけです。

こういう手口も知っておかないと、足元をすくわれます。

 

決して惑わされないように、読み方に気を付ける必要があるといえるでしょう。

 

有意義な本は一握り

また、僕自身も自己啓発本を何十冊と読んできました。

確かに自分の考え方や行動には大きな影響を与えてくれたとは思います。

 

けれど、あくまで「自分の糧にするため」であり、「この自己啓発本が素晴らしい!」と褒め讃える事ではないのです。

 

それに「中身が薄すぎる本」の方が多くあり、すべてが有用とは限りません。

ごまんとある自己啓発本の中で、有意義なのは本当に一握りだったりします。

 

いわゆる「有名なベストセラー」を数冊でも読んでいれば、それで十分だと思います。

中身が薄いものを100冊読んでもシンドイし、嫌気がさしてくるでしょう。

一方、濃いものを数冊読んだ方が実になりますからね。

 

オススメの自己啓発本について

じゃあ具体的にはどんな本が「濃い」と言われているのか?

最後に、おすすめの自己啓発本のトップ3を紹介して終わります。

 

7つの習慣 スティーブン・R・コヴィー

7つの習慣

ザ・キング・オブ・自己啓発本。

全世界の販売部数は驚異の「4000万部」と言われている、化け物じみた本です。

ぶっちゃけ、この1冊を読めばそれでいいと思います

 

それでも違和感を覚える部分はあるでしょうが、自己啓発本なんてそんなもんです。

 

とはいえ、僕としても勉強にさせていただいた部分はあります。

とにかく「中身は濃い」ので、これを熟読すれば、自己啓発本を卒業できるはずです。

これを読み終えられたら、各々の得意分野における、「実用書」とか「専門書」等を読まれる事をオススメします。

 

人を動かす デール・カーネギー

人を動かす

ただ、読書に慣れていない方にとっては、いきなり「7つの習慣」は重いかもしれません。

そこで、2番目におすすめなのが「人を動かす」です。

こちらも、世界で1,500万部と販売されたと言われるベストセラーです。

割と普遍的な内容が書いてあり、納得できる部分はかなりあったと記憶しています。

7つの習慣よりも読みやすいので、「自己啓発本入門」ならば、これで十分。

 

 

金持ち父さん貧乏父さん ロバート・キヨサキ

金持ち父さん貧乏父さん

最後は「金持ち父さん貧乏父さん」です。

「お金の仕組み」がよく分かるのがメリットです。

僕はこれを読んで、株とかブログを始めました。

もちろん、これを読んだだけでは「お金持ち」にはなれませんでしたが。

 

また、普通にサラリーマンでやっていけるならば、読まなくても全く問題ありません。

以上、3点でした。

 

嫌われる勇気の批判について

嫌われる勇気

最後になりますが、一応「嫌われる勇気」も影響は受けたと言えば受けました。

「新しい考え方」を得るには有効かもしれませんが、やはり「批判的に読まないといけないな」と思うきっかけにもなりました。

不躾ながら、そのあたりの批判もしておりますので、未読の方はお読みいただけると幸いです。

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