バイナリーオプションで稼いでいる人はいるみたいですが、本当に稼げるのかは、かなり疑問だと思います。
また、自称「稼いでいる人」に影響されて、自分も初めてみようかと思った方は、まずは、この記事を読んでみて下さい。
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バイナリーオプションとは何か
そもそもバイナリーオプションとは、FX(為替)における、オプション取引の一つです。
公式サイトによれば、以下の通りの内容になります。
「外為オプション取引は、満期時点において為替レートが、一定の価格以上(未満)となることを予測するオプション取引です。
https://www.click-sec.com/corp/guide/fxop/rule/
オプションの新規購入だけでなく、売却や再購入が可能なうえ、満期時に予測通りとなった場合は、ペイアウト(1,000円固定)を受け取ることができます。」
具体的には、現在時刻において1ドル=100円だとします。
これが例えば、2時間後に、100円よりも高くなるか、それとも低くなるか、予想して取引をします。
そして、当たればペイアウト(利益の払い戻し)されるという取引です。
もし、予想が外れた場合は、購入代金を失うことになります。
バイナリーオプションは学ぶだけ無駄?
さて、前置きはこれくらいにして、正直申し上げますと、バイナリーオプションは「学ぶだけ無駄」だと思います。
なぜなら、トランプのハイ&ローや、サイコロの丁半のような博打と同じようなものだからです。
実際、先進国でバイナリーオプションが行われているのは、アメリカとオーストラリアと日本の3国のみで、禁止とされている国の方が多いのです。
一応、日本では今のところ合法ですが、いつ禁止になるかは分からないのです。
ただ、今回は別に「バイナリーオプションがギャンブルか否か」という点はどうでもいいです。
それよりも問題なのは、バイナリーオプションを擁護しようとする人たちの存在についてです。
例えば、ネットで検索すると「バイナリーは博打じゃなくて投資です」なんて言っている人やサイトが後を絶ちません。
あるいは「FXに比べて簡単なので、投資初心者でもオススメです」といった風に謳っている人もいます。
そういう人たちは、戦略とか、考え方とか、テクニックを駆使し、「誰でも稼げる」「初心者でも稼げる」などといった、「うまい話」であるかのようにバイナリーオプションを解説するのです。
もしそんな「うまい話」が本当にあるのだとしたら、もちろん乗った方が得にはなると思います。
しかし、バイナリーオプションを勧める人のカラクリが分かれば、その真偽についてが分かるようになると思います。
というわけで、今回の真のテーマは、「バイナリーオプションにまつわる様々な違和感」ということで、それについてお話していきます。
バイナリーオプションは初心者にオススメ?
さて、「誰でも出来る」といわれているバイナリーオプションは初心者にオススメとも言われています。
その理由は、他サイトでもあるように、大きく4つあります。
バイナリーオプションのメリット
・FXに比べて必要資金が少ない。(例えば、1000円程度からも始められます。)
・FXに比べてレバレッジが必要ない。(レバレッジとは、元手に対して何倍もの金額の取引が出来るという、ハイリスクな取引の事。)
・FXに比べて「元本」のリスクで収まる。(FXなら、レバレッジのように、元本以上のリスクがあるから。)
・FXに比べて2者択一なので、分かりやすい。
以上の事から、手軽で簡単に出来るという事で、「バイナリーは初心者向け」「バイナリーはFX入門」と言われているのです。
多分、様々なサイトを見ても、同じような事が書かれていると思います。
ですが、普通に考えておかしいですよね。
そもそもなぜ「FX」と比較する必要があるのでしょうか?
ハイリスクハイリターンであることには変わりないですし、FXと比べる必要性がまったく見当たらないのです。
なぜバイナリーオプションはFXと比べられがちなのか?
では、なぜ彼らは、FXと比べる必要があるのでしょうか?
それは、初心者の人はこう思うからです。
「お金を簡単に手に入れたいけど、FXは難しそうだし、大損しそう…。」
「でも、バイナリーオプションなら簡単じゃん!」
「リスクも低そうだし、自分にもできそう!」
と。
こんな風に「楽してお金を稼ぎたい」という思う人を、彼らは狙っているのです。
でも、ちょっとだけ考えてみて下さい。
普通にバイナリーオプションも十分危険ですから!!
元金が0円になるって、ものすごいリスキーだと思いませんか。
例えば、1万円賭けたら、2万円か0円になるギャンブルがあったとすれば、負けたら普通に1万円失うことになりますよね。
もし連続で負ければ、どんなことになるかは明白です。
ただ、「少額から始められる」というのがバイナリーオプションのメリットなので、1万円は少々高かったかもしれません。
それでは、1000円を賭けて、2000円に増やしたとしましょう。
その博打に連続で10回勝てば、ようやく1万円に届きますね。
さて、そんな無謀ともいえる挑戦はいくら初心者だとしても、やるわけがないでしょう。
10連勝と言うとてつもない偉業を成し遂げても、儲けはたったの1万円なんて、割が合わないですし。
それに、例え少額から出来るとしても、損失が積み重ねれば大ロスにつながります。
むしろ、少額だからと言って、何で初心者にオススメなのかも意味が分かりません。
例え1000円だって、貴重なお金には変わりないからです。
そんな貴重なお金を二者択一のギャンブルにつぎ込む事の、何がオススメなのでしょうか?
なぜバイナリーオプションを勧める人間がいるのか?
例えば「株式」だとしたら、投資しても元金が0円になる事は、倒産しない限りありえません。
では、上場企業が倒産するリスクと、二者択一で外す確率、どちらが高いでしょうか?
考えるまでもありませんね。
同じ投資として株式と比べればバイナリーオプションがいかに危険かは明白なのです。
本当に初心者だったら、よりリスクの少ない株式から始めるのが筋ではないでしょうか。
もちろん、リターンの面で考えれば、バイナリーオプションの方が素早く利益は得られるでしょう。
しかし、上記の通り、そもそもお金がそんなに楽に手に入るものだと思ったら大間違いなのです。
それなのにです。
バイナリーオプションを勧める人やサイトは、なぜ「初心者にもオススメです!」と強調しているのでしょうか?
実は、その理由こそが、バイナリーオプションの本質なのです。
オーナーだけが儲かるのがギャンブルの鉄則
なぜ危険であるはずのバイナリーオプションはこうも宣伝されがちなのか。
その理由はズバリ、「あなたにバイナリーオプションをやってもらいたいから」です。
バイナリーオプションを勧める人やサイトは、結構溢れていると思います。
というか、そういう人たちが「バイナリーオプションを広めている」という感じです。
恐らく彼らは、「初心者でも簡単に稼ぐ方法がある」とか「たった数分で、数万は儲かる」などと、吹聴している事でしょう。
じゃあ、なんで彼らはそうやって広めていくのかといえば、答えは簡単です。
それは、「自分(売り手)が儲かるから」です。
つまり「バイナリーオプションをやれば儲かる」と謳って、情報、ツール、商材、セミナーなど、高額で怪しげなものを売りつけてくるのです。
そして、彼らの目的は、それらを売って儲ける事。
そうすれば、バイナリーオプションなんかをやるより、はるかに稼げます。
つまり、彼らはバイナリーオプションで稼いでいるのではなく、「バイナリーオプションで稼ぐ方法やツールなどの高額商材」を売って稼いでいるのです。
売り手にとっては商材が売れれば良いので、売った相手がどうなろうと知った事ではないのです。
本当に稼ぐ方法は何か?
さて、売り手のカラクリが分かったところで、バイナリーオプションにまつわる色々なことが見えてきたと思います。
もちろん、「二者択一のギャンブル」という事を理解した上でするならば、僕は別にやめなさいとは言うつもりはございません。
しかし、それをさも「初心者でも稼げるオススメの方法」として宣伝している人は、いかがなものか、という事が言いたかったのです。
というわけで、こういった手口が分かれば、もう売り手に騙されることはない…、かもしれません。
ただ、売り手と言うのは、バイナリーオプションのプロではなく「セールスのプロ」である事には間違いありあません。
ですので、バイナリーオプションに限らず、言葉巧みに高額商品を買わされそうになる、なんてことは誰にでもありえるでしょう。
その時、僕たちが出来るのは、「楽してお金を得る方法なんてない」という事を改めて思い出す事です。
そもそも、お金を得るという事とは、誰かの役に立つ物事を提供することによって得る見返りに過ぎません。
例えば、本当の投資とは、自分のお金を使って応援している事業を大きくしたり、より良いサービスを提供して貰うためにする出資の事です。
それなのに、他人に貢献することを無視して、「自分だけが儲かればいい」なんていう都合の良い考えを持てば、それを弱みとして付け込まれるだけなのです。
だから、僕たちに出来るのは、自衛とまっとうなビジネスを考える事なのです。
そして、本当に他人の役に立つものを提供することが出来れば、それでようやくお金を得ることが出来るでしょう。
その際、お金よりもそうですが、「人の役に立てた」という充足感にも価値があるという事に気づくはずです。
もちろん、お金を得ることは生活の為に重要ですが、充足感があってこその人生ではないでしょうか?
その一方で、自分の利益しか考えず、本当は存在しないモノを、さもあるかのように振舞って金銭を得る人の事を詐欺師と呼びます。
バイナリーオプションを売る人が詐欺師とは言いませんが、ネットにはいい人ばかりは存在ないのです。
ですので、どうやったら自分も他人も満たすことが出来るのかを考えることこそが建設的なことだと僕は考えています。
というわけで、今回のお話は以上になります。
読んでいただき、ありがとうございました。