さて、皆さんはアムウェイをご存知でしょうか。
というか、恐らくアムウェイを知っておられるからこそ、この記事を読まれていると思います。
ですので、アムウェイについての説明については割愛します。
本題となるのは、僕なりのアムウェイに対する考え方と、そこから「学んだこと」です。
一般的にあまりよくないイメージが先行していると思いますが、今回はなるべく偏見を排して、お話していきたいと思います。
Contents
アムウェイを知ったきっかけ
さて、僕がまずアムウェイを知ったのは、20代前半の頃でした。
その頃は、ちょうど会社を辞めようと考えていた頃です。
なぜ会社をやめようと思っていたのかといえば、昨今の副業ブームや投資などに興味を持ち始めていたからです。
いわゆる「脱社畜」みたいな風潮に流されていたのです。
そこで僕は真面目にビジネスを勉強し、会社を辞めて自分で何らかの事業を起こしたいと考えていました。
それを、僕は当時仲が良かった会社の先輩に話したのです。
ただし、その時の僕は「先輩にこんな話をしても、どうせ否定されるんだろうな・・・」などと考えていました。
まだ社会人歴も浅いペーペーの分際で、個人で事業を起こすとか、笑い話にもほどがありますからね。
しかも具体的な案など皆無でしたし。
ところが、その先輩は意外にも好意的に受け止めてくれました。
そればかりか、僕の事を応援してくれる姿勢を示してくれたのです。
僕にとってそれは自信を持つ事にも繋がりました。
そして、僕はその先輩からアムウェイを知る事となるのです。
当てもなくさまよう僕
先輩にそんな話を打ち明けてから、僕は仕事をしながらも、通勤時間や休憩時間を利用し、ひたすらビジネス本を読んでいました。
一刻も早く会社を辞めたかったのですが、具体的なビジネスがなかなか思いつかず、その答えを探し求めていたのです。
すると、そんな時、それを見かねた先輩からこんな話を持ち掛けていただいたのです。
「私の知り合いでも、ビジネスをやっている人がいるんだけど、会ってみる?」と。
悩んでいる僕にとって、それは渡りに船のような話でした。
僕はぜひとも会わせて下さいと、お願いしました。
そして、僕は先輩と、その知り合いの方(仮名:Sさん)と会う事となるのです。
初めてアムウェイを知る!
先輩の紹介により、僕はSさんと会う事となりました。
Sさんは、気さくで、爽やかな方でした。
僕は「やっぱりビジネスをやっている人は雰囲気が違うな」などと思いながら、あいさつを交わします。
しかし、いきなり本題に入るわけではなく、Sさんは僕の現状や考え方などを質問されてきました。
そこで僕は正直に、仕事を辞めたいことや、新しいビジネスをしたいけど道が定まらないなどと、現状の事を話しました。
すると、Sさんは終始うなずいてくれたりして、先輩同様、好意的に受け止められたようでした。
しかし、その日はそれで終わってしまい、肝心のビジネスについて触れてくれず、僕はやきもきとしました。
ただ、今思えば、それは僕に適正があるかどうかのテストだったのかもしれません。
それから後日また会う事となり、再び3人で集まる事となりました。
そこで、ようやくアムウェイというビジネスについて初めて教わる事となったのです。
アムウェイビジネスについて
アムウェイビジネスの仕組みを聞いたとき、僕はとっさに思いました。
「ヤバイ、これネズミ講とかいう奴じゃん・・・」と。
正直失礼で大変申し訳ないのですが、僕はその瞬間から警戒心を高めました。
しかし、その仕組みは合法であり、Sさんの名誉のためにも決してネズミ講ではない、ということだけ明記させていただきたいと思います。
それにSさんの話を聞くうちに、理にかなっている面もあり、ビジネス初心者の僕にとって、稼ぐ仕組みと言うのが見えてきたのも事実です。
そこで、アムウェイビジネスの仕組みがどう勉強になったのか、という点を次にまとめていきたいと思います。
アムウェイビジネスの利点
まず、僕のようなペーペーは人脈もなければ、生産手段ないし、売るための商品も皆無と言っていいでしょう。
そんな人間が、ビジネスを始めるというのは、ヒノキの棒で魔王を倒しに行くようなものです。
ところが、アムウェイビジネスでは、ある程度の装備と環境を整えてくれるというメリットがあります。
そのメリットと言うのは、アムウェイで生産している商品は、僕たちが自由に売る事が出来ることにあります。
例えば、アムウェイでは生活用品を主に売っているので、洗剤やら歯ブラシみたいなものを売ればいいわけです。
何も「マンションやら宝石を売れ!」みたいな難しいものを取り扱っているわけではありません。
なので、商品自体にとっつきやすさがあり、「頑張れば売れるんじゃね?」みたいな希望を抱くことが出来ます。
というわけで、商品や技術を持たない人間でも、アムウェイによって作られた商品を売る事が出来るという事がメリットなのです。
アムウェイによる環境
そして、もう1つのメリットは、人脈についてです。
アムウェイビジネスと言うのは、何も1人で全部頑張れ、というわけではありません。
というか、人づてに宣伝されて行くという特性上、人とのつながりが必要不可欠なのです。
実際に、僕の先輩とSさんには元々接点があり、そこから第三者である僕に人間関係が派生していきました。
つまり、アムウェイを通じて、必然的に人間関係が作られて行くのです。
当然、Sさんは僕以外にも多数の知り合いが存在しています。
その人間関係の中で、アムウェイがお互いの共通認識として存在し、それが1つのコミュニティとなるわけです。
そのコミュニティのメンバーを増やし、どんどん大きくしていくと、その利益も増えていくという仕組みなのです。
そして、その利益を増やすために重要となるのが、「新人教育」です。
そもそも、なぜSさんは、ザコの僕にわざわざ時間を割いてまでコンタクトを取られたのかといえば、「新人教育」の一環だったというわけです。
新人の僕がアムウェイの良さを知り、それを広めて仲間を増やせば、それこそがコミュニティ全体の利益となるのです。
ちなみに、これはアムウェイに限らず、一般的なビジネスでも同じだと思います。
先輩から後輩へとその商品知識や営業技術が伝えられ、後輩も教わったことを活かして利益を上げていく・・・という流れに、相違はないと思います。
たとえ、アムウェイを個人事業で始めたとしても、「売るための方法が分からない!」と嘆いても、相談すれば先輩が優しくアドバイスしてくれる環境はすでに出来上がっているのです。
なので、人脈がないと嘆く人でも、仲間が築けるビジネスといえると思います。
アムウェイビジネスで僕が学んだ事
つまるところ、アムウェイビジネスというのは「完全歩合制の営業職」のようなものなのです。
口が上手かったり、コミュニケーション能力が高ければ、非常に向く仕事のなのです。
そもそも、会社と個人事業の違いと言うのは、時間的な拘束があるかないかの違いだけであり、ビジネスの仕組みとはどこに行っても同じなのです。
それに僕は気づいたとき、目から鱗が落ちるような感覚となりました。
以前までの僕は「脱社畜」とか「副業」と聞くと、「そうだ!きっと楽して儲ける手段があるんだ!」みたいなイメージがありました。
その「楽して儲けたい!」という夢を追い求めて、僕は息巻いていたのです。
もちろん、そんな人間が上手くいくわけがないのは一目瞭然ですよね。
「ビジネス」である以上、甘さなんていうものはなく、会社を辞めれば孤立無援の戦場なのです。
当たり前といえば当たり前ですが、甘ちゃんだった僕にとって、それを改めて学ぶことが出来たのは大きな収穫だったのです。
ただし、だからと言って「じゃあ、やっぱり会社勤めに戻りたい!」とはなりませんでした。
むしろ、自分の甘さを認識し、自分がどれだけやれるか試してみたいと考えるようになったのです。
なぜなら、ビジネスとは「商品」と「売る手段」さえ確立すればいいという、実にシンプルな構造であることが、今回のアムウェイを通して分かったからです。
そこで僕は「それらを何とかすれば、自分でもビジネスできるじゃん!」という、また別の甘い考えを持つようになっていきました。
それが結果として現在の兼業主夫という生き方に繋がっていくのですが、今回の話とは逸れるので、その話については、また後日していきたいと思います。
アムウェイビジネスに対する誤解
さて、以上が僕のアムウェイビジネスで学んだこととなります。
れっきとしたビジネスとして考えれば、アムウェイは別に悪い事でもないし、出来る人にとっては天職ともなりえるでしょう。
ただし、残念ながら全員が全員、真面目にアムウェイをビジネスとして取り組んでいるわけではないでしょう。
中には、人を騙すような形でアムウェイを勧めるような人もいるかもしれないからです。
僕はそういう経験はなかったのですが、知人に聞くと結構嫌な思いをした人が多かったです。
Sさんの場合は、キチンとしたグループだったので、「無理やり買わされる」とか「洗脳じみたこと」というのは全くありませんでした。
彼の場合はアムウェイビジネスの本質を突いた展開だったので、彼の元に集まった人たちも、僕なんかよりもはるかに優れた人間性の持ち主ばかりでした。
では、ここまで書いた僕は、アムウェイ会員なのかといえば、残念ながら僕は会員ではないのです。
最後になりますが、なぜ僕がアムウェイビジネスをしなかったのかをお話して終わりたいと思います。
僕がアムウェイ会員にならなかった理由
僕は人付き合いがあまり好きではありません。
営業職なんてもってのほかで、出来る限り他人とはあまり関わり合いたくないのです。
別に他人が嫌いとかではなく、自分のキャパシティの問題なのです。
仲のいい人なら別ですが、僕は趣味や話題の範囲も狭く、少しでも人と関わると疲弊してしまうのです。
ですので、明らかにアムウェイは僕にとって不向きなのです。
それに、僕の知人にそれとなくアムウェイの話を持ち出すと、やはり悪いイメージが先行しているためか、とても勧める雰囲気ではありませんでした。
そういった拒絶反応もあるため、僕の先輩も、Sさんも、僕に話す時はかなり慎重だったのだと思います。
僕にそういった先入観はなかったのですが、それでも「マルチ」とか「ねずみ講」という言葉がよぎるほどでしたから、恐らくこれまでも多くの人から誤解されてきたと思います。
そう考えると、僕自身もアムウェイを他人に紹介するのは抵抗を感じました。
大抵は悪い先入観を持っている人が多いのですから、それを前提にスタートするのはやはり無理難題と言わざるを得ないのです。
なので、アムウェイを教えて下さったSさんの時間も散々取らせたのは、申し訳なく思っています。
その後、僕とSさんは全く連絡を取らなくなり、その関係は自然消滅した形となりました。
僕には向かなかったし、アムウェイは出来ないという事だけ伝え、やんわりとフェードアウトという感じです。
Sさんは僕を怒る事も咎める事もないという、非常に大人の対応をされたため、僕にとっては最後まで見習うべき姿勢となりました。
アムウェイから学んだことまとめ
さて、今回のお話はここまでとなります。
今回の件を通して、ビジネスの進め方とか、向き不向きが大事だとか、そういう基礎基本を学べたのは大きかったです。
子供でも分かるような当たり前すぎる事ですが、当時は働く意味も分からずただ仕事をしているというダメ野郎だったのです。
それに当時は「お金稼ぎ」という目的が先行していて、仕事の本質を見誤っていた時期でもありました。
ですので、アムウェイと出会い、Sさんと出会って改めて自分を見つめなおす事が出来たという所です。
大切なのは、アムウェイうんぬんよりも、ビジネスに対する向き合い方なのだという事で、今回のお話を終わらせていただきたいと思います。